1万人から1円集める仕組みを考えるのは楽しいけれど、1万人作った友だちの誰かから、直接1万円をもらうように試みたほうが、同じ1万円であっても、成功する可能性はずっと高い。

「お金じゃない」人はたくさんいるのだろうにせよ、ネットからお金を得る、何かの具体的な対価を得ることを考えるのならば、射程の長いメディアでの発信を一生懸命やるのと同時に、自分はどんな短射程のメディアでお金を稼ぎ、知名度とその場所とをどう接続するのかを常に考えておかないといけない。

●芸能界にはお金で問題を解決する仕組みが備わっている

芸能人は、お金を支払えば来てくれる。もちろん高いし、スケジュールを合わせてもらわなければ無理だけれど、少なくとも芸能人には連絡をとれる窓口と、その人を拘束するために支払うべき価格が提示されていて、事務所はスケジュールを調べる労をとってくれる。

学園祭実行委員をやっていた大昔、大学には毎年、プロダクションの側から大学に「芸能人リスト」みたいなカタログが送られてきて、アイドルから芸人、マジシャンまで様々な人に値札がついていた。たしか半年以上前からの予約が必要だったし、支払うお金は高かったけれど、お金を支払えば必ず来てくれて、芸能人の人たちは契約したその時間きっちり、会場を盛り上げてくれた。

同じ難しい問題であっても、「お金で解決可能でその金額が高すぎる」問題と、「お金で解決可能なのかも判断できない」問題とは、難しさの質が大いに異なってくる。

パーティーなり、講演会なりに誰かを呼ぶとして、対象が芸能人なら、スケジュールと支払いの都合さえ何とかなれば、彼らの時間を購入して、文脈に沿った盛り上げを依頼することができる。ところが「ネットで有名な○○さん」に公演を依頼するとして、支払うべき金額は芸能人に比べておそらく安価であろうにせよ、まずどこに連絡をすればいいのか分からないし、約束ができたとして、その人が本当に当日来てくれるのか、どんな話をしてくれるのか、当日になるまで主催者には全く読めない。

イベントをやる側として、これは相当にリスクの高い話であって、「お金を支払える」事の安心は、「ネットで有名な○○さん」にはありえない。

●短射程のメディアで短射程の話題を販売する

今のメールマガジンは、週1回配信、1回に1万字程度が相場らしい。これを続けるのは、片手間でしか文章を書けない素人には相当に難しい。