マーク・ザッカーバーグがMetaに予測市場アプリの開発を指示

予測市場と呼ばれる、現実の出来事を賭けの題材にするプラットフォームが欧米圏で人気を集めています。新たに、Metaが予測市場アプリの開発に乗り出したとニューヨーク・タイムズが報じました。
Meta Has Created a Prediction Markets App - The New York Times
https://www.nytimes.com/2026/06/23/technology/meta-prediction-markets-app.html

事情に詳しいMeta従業員2名によると、Metaのマーク・ザッカーバーグCEOが予測市場アプリを開発するために少人数のチームを編成したとのこと。このアプリは既存の予測市場のように金銭を賭けるものではなく、ポイントを賭けて楽しむシステムを採用する見込みですが、将来的に実際の金銭を使った賭けを導入する可能性も排除していないとのことです。
このアプリは社内で「Arena」と呼ばれており、Facebook、Instagram、WhatsApp、MessengerといったMetaのソーシャルネットワーキングアプリとは独立して運営される予定だと、取材に応じた従業員らは述べました。
従業員によれば、この取り組みは実験的な性格を持ちながらも最優先事項の1つと位置付けられているとのこと。ザッカーバーグCEOはオンライン上で生まれつつある新しい風潮に乗っかった新種のアプリを開発する戦略を立てていて、その1つが新興市場でありながら多数のユーザーを集めている予測市場のアプリだということです。

ニューヨーク・タイムズは「Metaのアプリ群には毎日35億6000万人以上が訪れているが、その規模から、これらのプラットフォームが成長の限界に達しているのではないかとの疑問も生じている」と伝え、Metaはこれまでにない新しいサービスを欲しているのではないかと考察しました。
従業員によると、ArenaのほかにもAIを使って新しい種類のメディアを作成する「Meta Photos」といった別の新しいアプリも開発されているとのこと。
Metaは長年にわたり、インターネット上のユーザー行動の変化を見極め、Snapなど急成長する競合他社のアプリや機能を素早く模倣することで成長を追求してきましたが、その取り組みの成果はまちまちです。2019年には「New Product Experimentation」というチームの下でポッドキャストや旅行、音楽、マッチメイキングなどに特化したさまざまなソーシャルアプリが開発されましたが、関係者によるとそのほとんどは利用者獲得に成功しなかったそうです。

Metaは2020年に「Forecast」という予測市場アプリを公開し、新型コロナウイルス流行初期の世界について人々に予測を行わせました。このアプリは集合知を共有する手段として位置付けられ、予測にポイントシステムを使用していましたが、Metaは2022年にこのアプリを終了しました。このアプリは早すぎた存在として認識されており、KalshiやPolymarketなど競合の予測市場が発展したのはもっと後になってからのことです。
予測市場の成功には他の企業も目を向けており、FanDuelやDraftKingsといった従来のギャンブル企業も参入しているほか、仮想通貨取引所のGemini、ドナルド・トランプ大統領のソーシャルメディア事業を手掛けるTrump Media&Technology Groupも予測市場参入計画を打ち出しているとのこと。
ただ、予測市場は規制当局の監視対象にもなっており、運営を禁止する地域もあります。Metaはこうした規制を回避するためにポイント制を採用している可能性もあります。
ついに予測市場を規制する最初の州が出現 - GIGAZINE
