【W杯】上田綺世“1000両役者弾”任せろ! 背番18和製クリンスマンがチュニジア戦で「狙っていく」
◇W杯北中米大会1次リーグF組 日本―チュニジア(2026年6月20日 モンテレイ)
日本代表は20日(日本時間21日)、FIFAワールドカップ(W杯)1次リーグF組第2戦のチュニジア戦に臨む。19日(同20日)はメキシコ・モンテレイで最終調整し、FW上田綺世(27)がW杯初ゴールに照準を合わせた。W杯にとって大会通算1000試合を迎える節目の一戦。元ドイツ代表FWユルゲン・クリンスマンにルーツを持つ「背番号18」を背負うエースが最高の景色へ、けん引する。
チュニジアの堅守を打破するイメージはできている。相手は自陣に引いて固める戦術が想定され、中央突破は容易ではない。最終調整を終えた上田は言った。「クロスや流動的に動いて相手のDFラインを錯乱させる。その中でミドルシュートを狙っていきたい」。この日も軽やかに体を動かし、チームを1次リーグ突破に導くW杯初ゴールに照準を合わせている。
今季オランダ1部で25得点を重ね、得点王に輝いた。得点パターンの3割を超す9得点をヘディングでマークした。難しい局面でもクロスを仕留める技術が向上。きっかけは昨年9月28日のフローニンゲン戦だ。相手との駆け引きで逆を突き、マークより前に入り込みながら左クロスを押し込んだ。「自分のイメージしていたものが再現され、成功体験になった」。以後、決定力は格段に増した。
背中には「18番」を背負う。こだわりのルーツは元ドイツ代表FWのクリンスマン。父・晃さんが大ファンで、社会人リーグ時代に同じ18番でプレーした。そんな父に憧れた上田は鹿島や東京五輪でも背負った。「世界で一番大きな大会で、日本代表の18番をつけてプレーできることはこれ以上ない幸せなこと」と言う。
前回大会は1次リーグ第2戦のコスタリカ戦に先発も不発に終わり、前半のみで交代。チームも敗れ、その後は出番がなかった。「この4年間、見返そうと思ってやってきた」と力を込めた。「黄金のハヤブサ」の異名を持つクリンスマンは3度W杯に出場し、西ドイツ時代の90年イタリア大会で「最高の景色」を見ている。上田もまた憧れの人をほうふつさせるように万能型に磨きをかけた。
過去1勝3分け3敗と鬼門の第2戦はW杯通算1000試合目とメモリアルな一戦となる。W杯節目の試合ではジダン、クローゼ、エムバペ…とそうそうたる選手がゴールを決めてきた。上田もW杯の歴史にその名を刻んでみせる。サムライブルーの蒼(あお)きハヤブサが、カルタゴのワシの愛称を持つチュニジアを狩る。
▽W杯節目試合での得点者 100試合刻みの節目試合での得点者は、30年の第1回大会でW杯第1号を挙げたフランスのローランを皮切りに、200試合目(66年大会決勝)でハットトリックを達成したイングランドFWハースト、近年では700試合目(06年)のフランスMFジダン、800試合目(14年)のドイツFWクローゼ、900試合目(18年大会決勝)のフランスFWエムバペら名選手が得点を挙げている。
▽ユルゲン・クリンスマン 80年代後半から西ドイツ、ドイツ代表のストライカーとして活躍し、通算47得点。90年W杯では西ドイツ優勝に貢献。スピードあふれるプレーぶりから愛称は「黄金のハヤブサ」。Bミュンヘンや代表で背番号18を愛用し、象徴的な番号となった。03年に現役引退後はドイツや米国、韓国で代表監督を歴任。現在61歳。パン職人だった父を持ち、自身もパン職人の資格を取得している。

