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福島県で発生した部活動遠征中のバス事故を受け、石川県教育委員会による県内の学校を対象とした緊急調査の結果が15日、公表されました。多くの命を乗せて走る部活動の送迎バス。石川県内の実情とは…

15日、石川県議会で開かれた厚生文教委員会。

議題に上がったのは…

和田内 幸三 県議:
「今回の事故を踏まえて、後の取り組みなども含めて、考えていることあるとすればお聞かせを願いたい」

石川県教育委員会・塩田 憲司 教育長:
「ほぼ全ての学校で、借り上げバスを利用するか、または、PTAや同窓会等が所有するマイクロバスやワゴン車を教職員が運転をして、遠征や大会等に生徒を引率しているということが確認できました」

部活動の送迎問題です。

今月6日、福島県の磐越道で、高校のソフトテニス部の部員を乗せたマイクロバスがガードレールに衝突。20人が重軽傷を負い、高校生1人が命を落としました。

この日の委員会では、保険なども含めたマニュアルの必要性に加え、石川県教育委員会による費用補助の対応についても質問が出ました。

石川県教育委員会・塩田 憲司 教育長:
「それぞれの規模とか学校の実情も違うので、なかなか一律にこの学校にこれぐらいの予算、これが予算、予算化されればの話ですけれども、というのは難しいということもあるので、そこは公平性とかいうものをしっかりと担保した上で、公平性の観点から、もし予算が確保できれば」

石川県内の保護者は…

保護者は:
「(バスの運転は)プロの方の方がいいかなとは思ってます。そういう車に乗る頻度が、監督よりは絶対に多いと思うので」
「(過去に)高校の部活動で、遠征のために九州まで先生がマイクロバスを運転していったんですけれども、帰ってくるまで心配でした。やっぱり業者に頼む方がいいんじゃないかなと思ったんですけれども」

どのように送迎の安全を確保していくのか。

この日、部活動の送迎に携わる石川県白山市のバス会社を訪ねると…

エムアールテクノサービス・作道 政義 社長:
「(確認)項目はアルコール、免許証、あと健康状態、車両の状態」

対面形式に加えて、ロボットを使った点呼が行われていました。

さらに、運行するバスの現在地や、スピードもリアルタイムで把握。車内にも…

エムアールテクノサービス・作道 政義 社長:
「目がそれたり、ふと落ちて見たりということで、目線がずれてますよということで」

ドライバーの目線がそれると、ブザーが鳴る装置が…

エムアールテクノサービス・作道 政義 社長:
「部活に関しましては、本当に生徒さんが頑張ってやっているところに少しでも応援できる形であれば、安全が全てを優先するという考え方の中で、やはりそういう投資は惜しまないようにする形で、どんどん取り入れていってます」

高槌 七海 キャスター:
ここからは担当の平本記者とお伝えします。磐越道での事故を受けて石川県内でも動きがあったようですね。

平本 駿介 記者:
県教委は今月、石川県立学校59校を対象に緊急調査を行いました。学校所有のマイクロバスでは、ほとんどの県立学校で教員が運転していることが分かりました。

高槌:
59校中55校は相当多い数ですよね。ルールはどうようになっているんですか。

平本:
まず県教委では県立学校の教員による送迎運転は、1日10時間まで、400キロ以内などと規定しています。

平本:
そして、こちらは中学校を管轄する各市町の対応です。

高槌:
こうして見ると、例えば白山市はガイドラインあり、補助金もあり、2つともありになっているんですが、他の市町、2つともありは少ないですよね。補助金に関しては大会のみという市町もあるということで、どうしてこんなにバラバラなんでしょうか?

平本:
そもそも部活動は学習指導要領の中で「教育課程外」、自主的な活動とされていて曖昧な位置づけです。このため、それぞれの教育委員会の管轄となっていて、国では送迎に関する具体的なルールを定めていません。現状は、地域や学校ごとに対応せざるを得ないのが実情です。専門家は、今後の部活動の在り方について、次のように指摘します。

早稲田大学・中澤 篤史 教授:
「大会に行くこと、遠征に行くこと、どんどんどんどん部活動が肥大化してしまうと、それを支えることができないので、その遠征の必要性であったり、部活動の肥大化というものを見直すこと、もう一つは、それも必要なんだと。子どもの教育にとって、それも大切なんだと思うのであれば、それはやっぱり保障する制度というものを責任をもって進めていくべきだというふうに思います」

高槌:
部活動は地域展開へ向けた過渡期を迎えていますし、今一度、ルールを考える必要がありそうですね。

平本:
そうですね。命を乗せて走る以上、より安全を担保する明確な制度や支援が必要だと言えそうです。