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感染力はインフルエンザのおよそ10倍。なぜ「はしか」は感染しやすいのか。バンキシャはその理由を、レーザーを使って可視化しました。【真相報道バンキシャ!

はしか患者増加 コロナ禍以降で最悪

バンキシャはこの日、新潟市内の博物館に向かった。展示されていたのは、江戸時代の人体模型。ここは、日本初の医学博物館だ。館長が見せてくれたのは──

医の博物館・佐藤利英館長
「こちらに十数点あるのが、江戸時代に刷り物として出た“はしか絵”」

はしか絵──。

江戸時代に描かれた、はしかの流行を題材にした絵のこと。これは『麻疹退治』という名前の絵。顔に赤い斑点のある大男は“麻疹神”。当時「はしか」の流行は“麻疹神”の仕業だと考えられていて、市民たちの手でこらしめる様子が描かれている。

医の博物館・佐藤利英館長
「ウイルスだの細菌だの、分からない時代ですから、こういった絵を場合によっては枕元に置く、貼る、そういった形で魔除けにして使っていた」

江戸時代はしかは大流行し、最も恐れられていた感染症のひとつだった。

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1970年代以降、ワクチン接種が進み、感染者は大幅に減っていたが、いま増加傾向にある。ことし国内で報告されたはしかの患者数は362人。すでに去年1年の数を超え、コロナ禍以降で最悪のペースとなっている。

その特徴は──。

東邦大学・小林寅竽教授
はしかの感染力は非常に強いということで、インフルエンザの5倍、10倍というようなかたち。その感染経路が空気感染であることが大きな理由です」

■空気感染も…はしかの感染力は“最強クラス”

2日、東京・お台場で行われていたのは“肉フェス”。

バンキシャ!
「ゴールデンウイークだけあって、これだけ多くの方が集まっています」

多くの人がゴールデンウイークを満喫していた一方で、つらい大型連休となっている人もいた。都内のクリニックには、体調不良を訴える患者たちが来ていた。

祖母に連れられやってきたのは、発熱したという5歳の男の子。

副院長
「お熱が出たのは、いつですか?」

祖母
「きょうの朝方3時くらいに、38度5分の熱。せきが少しと…」

結果は「かぜ」。しかし、祖母は心配だという。

祖母
はしかは予防接種(1回)しか受けていないので、ちょっと心配ですね。(ゴールデンウイークに)遊びに行く予定はあったんですけど、この子次第で中止になるか…」

クリニックでも、同様の声が多いという。

武田内科小児科クリニック・武田千賀子副院長
「やはり熱が出て発疹が出ると、はしかではないですかというふうに聞かれますね」

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感染すると、赤い発疹に加え、40度前後の高熱が出る場合もある、はしか。その感染力は“最強クラス”といわれている。

例えば、インフルエンザの場合、主な感染ルートは「飛沫感染」と「接触感染」。はしかは、それに加えて「空気感染」をする。これが、強い感染力の理由だ。

インフルエンザウイルスは、飛沫から水分が蒸発すると感染力を失うが、はしかのウイルスは、水分が蒸発しても感染力は失われず、空気中を浮遊し続ける。

東邦大学・小林寅竽教授
「ちょっとした人の動きでも空気が流れますから、その空気を吸い込んで、そこには感染しうるウイルスが含まれている」

■独自検証 空気の流れを可視化

空気の流れがあれば、様々な場所に運ばれていくという、はしかのウイルス。では、日常生活で、空気はどのように流れているのか。バンキシャは、検証した。

場所は会議室。特殊な煙を使って、空気の動きを見やすくする。ドアは閉め、エアコンはつけない。煙が落ち着いたところで──。

バンキシャ!
「レーザーを、お願いします」

レーザーを照射してみると、空気がゆっくりと動いているのがわかる。

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まず、パソコンを操作してみると、キーボードをたたく指先の動きだけでも、空気は小さく動いた。

次は、上着を着てみる。すると、周囲の空気は、押し出されるように広がった。

では、歩いてみるとどうか。

バンキシャ!
「おー、すごい。かなりの量の空気が机の反対側まで流れ込んでいるのが分かります」

歩いたことで空気が大きく動き、部屋全体へと広がっていることがわかる。もしここに、はしかのウイルスが浮遊していたとすると、ウイルスも拡散してしまうことになる。

この「空気感染」を防ぐため、有効な手立てはあるのか。

東邦大学・小林寅竽教授
「ウイルスが空気中に漂って1時間から2時間くらいは活性を維持しているという報告もあります。やはりそうなると、かなりの方が感染しうる。こういう空気感染も、やはり換気をすることによって、かなりウイルスを薄めること、空気中のウイルスを少なくすることができる」

(5月3日放送『真相報道バンキシャ!』より)