訓練中に事故があった大分県の陸自日出生台演習場で、「10式戦車」の周囲に集まる自衛隊関係者ら(21日午後2時8分、読売ヘリから)=中原正純撮影

写真拡大 (全2枚)

 21日午前8時40分頃、陸上自衛隊日(ひ)出生(じゅう)台(だい)演習場(大分県由布市、九重町、玖珠(くす)町)で、射撃訓練中の戦車内で砲弾が破裂し、乗っていた隊員3人が死亡、1人が重傷を負った。

 陸自が事故の詳しい原因を調べている。

 陸自によると、死亡したのは、いずれも玖珠駐屯地(玖珠町)の西部方面戦車隊に所属する浜辺健太郎2曹(45)、高山新吾3曹(31)、金井効三3曹(30)。陸自は重傷者の氏名を明らかにしていない。

 4人は2010年度に導入された「10式戦車」(全長約9・5メートル、重さ44トン)に搭乗し、他の戦車2両とともに「対戦車りゅう弾」の実弾射撃訓練をしていた。10式戦車は砲身を回転させる砲塔内に砲弾を格納し、発射直前に自動で装填(そうてん)する。砲弾は、死亡した3人がいた砲塔内で破裂したという。

 事故を受け、陸自は当面の間、10式戦車の全ての射撃訓練を中止し、旧式の「90式戦車」の訓練についても空砲だけとすることを決めた。小泉防衛相は21日午後、国会内で記者団に「大変残念でならない。原因究明とともに、安全管理の徹底に努める」と述べた。

 陸上自衛隊の訓練中に隊員が死傷する事故は過去にも起きている。

 2017年6月には、北海道千歳市などの北海道大演習場で90式戦車が横転し、乗っていた隊員が下敷きになって死亡した。24年5月には山梨県の北富士演習場で、手りゅう弾の投てき訓練中に爆発した弾の破片が当たった隊員が犠牲となった。

 長野県松本市の松本駐屯地では昨年3月、訓練塔からの降下中に隊員の機関銃が落下し、直撃した別の隊員が死亡する事故が発生。今回の事故が起きた大分県の日出生台演習場でも昨年8月、訓練中に落雷で隊員2人が感電死していた。