35年ローンで買った理想の一軒家が“地獄”になったワケ。「ゴー…ゴー…」夜中に響き渡る轟音の正体とは
運任せの近隣との関係のことで、中にはそれがきっかけでとんでもなくストレスを抱えたり、我慢の限界の挙句また引っ越さざるを得ない人もいるのだとか。
今回のケースは一軒家での出来事で、これから引っ越しを検討している人にはとてもためになるかもしれません。
◆35年ローンで手に入れた理想の戸建
「正直、ここなら間違いないと思ったんです」
2人目の子どもを授かったことをきっかけに、都心の賃貸マンションから郊外の一軒家へと引っ越しました。
物件は築年数こそそれなりでしたが、室内は適度にリフォームされ、価格も現実的。
35年ローンという現実は重かったものの、それ以上に「家族で落ち着いて暮らせる場所」が手に入る期待が勝っていたといいます。
引っ越し初日、隣家の老夫婦はすぐに顔を出してくれ「何かあったら言ってくださいね」と穏やかな笑顔で声をかけてくれたそう。近くには自然豊かな公園もあり、子どもを遊ばせるには申し分ない環境だったといいます。
◆「ゴーゴーゴー…」真夜中に響いた正体不明の轟音
異変が起きたのは、暖房を使い始めた11月中旬のある夜でした。
細川さん宅の暖房器具はガスファンヒーターで、新居に合わせて買い替えたそうです。スイッチを入れると一瞬で部屋を暖め、空気清浄機能まで備えた優れものでした。
そんな中、かなり冷え込んだ日の夜、眠りについた細川さんは、低く唸るような音で叩き起こされました。
「ゴーゴーゴー」という音は、一定のリズムで強弱を繰り返し、耳にまとわりつくように響き続けます。しばらくすれば去るだろうと我慢していた細川さんですが、音は一向に消える気配がありません。
「これはおかしいな、って。そう考え出したら完全に目が覚めてしまいました」
細川さんは、パジャマの上にダウンジャケットを羽織り外へ。静まり返った真夜中の寒空の下、何気なく隣家の方向へ視線を向けた瞬間、原因がはっきりしたといいます。
「騒音の原因は、隣の家のエアコンの室外機だったんです。ネジが1本外れているのかと思うくらい、ひどい音が鳴っていました」
近づくにつれ、音は凶器のように耳を攻撃してきます。高音ではなく、腹の底に響くような低音。
暖房運転時の室外機は冷房時より負荷がかかり、音も大きくなると後から知ったそうですが、そのときはただ呆然と立ち尽くすしかなかったといいます。
◆「言いに行くしかない」しかし隣人は耳が遠く…
眠れぬ夜を過ごした翌朝、細川さんは意を決して隣家を訪ねました。
「正直、すごく気まずかったです」と当時を振り返ります。相手は高齢のご夫婦。強く言えば角が立つ。かといって我慢し続ける自信もなかった細川さん。
「昨夜、室外機の音がかなり響いていて……」
そう切り出しても、相手の反応は鈍かったといいます。耳が遠いようで、何度か説明してようやく状況が伝わる程度。ご主人は困ったような顔をして、「そんなに音がしてましたか」と首をかしげたそうです。
「悪気がないのは分かるんです。だから余計にそれ以上言いづらくて……」
結局、細川さんは自費で対策を講じました。隣家の室外機が設置されている場所に面した位置に塀を設け、少しでも音が遮られることを期待しました。確かに高音は軽減されましたが、地鳴りのような低音は相変わらずでした。
「耳栓をして寝る日が増えましたね」
◆最後の砦は市役所への相談
現在、細川さんは市役所に足を運び、今回の騒音問題について相談をすることにしました。

