ソニーが開発したブラウン管テレビブランド「トリニトロン」で最高級モデルとされたのが、1000台限定で生産されたKV-3000Rです。アメリカのAV機器コレクターであるマット・パーカー氏が貴重なKV-3000Rをゲットして修理したと、自身のYouTubeチャンネルで報告しています。

1981 Sony Trinitron KV-3000R: The Most Luxurious Trinitron EVER!!! - YouTube

パーカー氏が入手したKV-3000R。一見するとただの高級感ある棚です。



リモコンを取り出してボタンを押します。



すると、自動で扉が開きます。



ブラウン管テレビが現れました。画面サイズは対角30インチ。



KV-3000Rが掲載された、1981年発行のクリスマスカタログのページ。価格は1万ドルで、1981年当時のレートで日本円に換算すると約120万円。なお、当時の大卒初任給の平均は約12万円でした。



棚はすべて北海道で伐採されたタモ材のベニヤでできています。



KV-3000Rは1000台限定で生産されたモデルで、すべてにシリアルナンバーが刻まれています。パーカー氏がゲットした458番は、ソニーの営業担当バイスプレジデントが所有していたことがわかっているそうです。なお、1000台のうち12台は小売店の火事で焼失しているとのこと。



通常、ソニー製品に取り付けられているロゴは銀色ですが、KV-3000Rのソニーロゴは金色。



テレビの両脇にスピーカーグリル。



右側のスピーカーとテレビの間には、チャンネルメモリや画質調整ができるコントロールパネルが隠れています。



さらに棚の下、通常ではほとんど見えない場所に主電源スイッチがあります。



取扱い説明書が2つ。



説明書は同じものでしたが、版が違う模様。片方ではテープを貼って修正していた内容が、もう片方では印刷時点で修正されています。



回路図



これは当時のソニーのカタログからKV-3000Rの情報をコピーしたものだとのこと。



リモコンは2種類1組が付属しています。ただし、パーカー氏が購入したKV-3000Rにはなぜかリモコンが2組付属していたそうです。



棚を補修する用のベニヤシート。ただし、木目は同じですが色合いは異なるので、実際に使う場合はニスや塗料などで色合いを近づける必要があります。



KV-3000Rに付属する棚。



パーカー氏は修理したばかりというベータマックスのプレイヤーとテープ、リモコンや説明書を収納しています。



背面はこんな感じ。基板や部品にすぐアクセスできるようになっています。



基板には回路図や部品名が書かれています。



また、棚の内側には各基板や部品の名称が書かれたシートが貼られています。



ブラウン管の裏側。



ブラウン管はローラーのついた台の上に載っており、ぐっと引っ張ると引き出すことができるようになっています。



全体に修理がしやすい設計です。



そんなKV-3000Rを修理するべく、大量のパーツを取り寄せたパーカー氏。



回路図に書かれていた型番にしたがって、必要な部品をそろえたとのこと。



基板には焦げて損傷している場所も。



銅テープを貼って修理。



修理しながら電源をつけてチェックし、ダイオードや抵抗、コンデンサーなどを交換します。



修理が終わって、さっそくベータマックスをKV-3000Rで再生。カメラで撮影した映像ではやや色あせて見えますが、実際はもっとしっかりした発色に見えるとのこと。



なお、このKV-3000Rは非常に珍しいテレビですが、過去にはクイズ番組の賞品になったこともあるそうです。



パーカー氏はこの賞品になったK-3000Rのシリアルナンバーが何だったのかを調べて、追跡したいと述べています。