ヒョンデを超える脅威になる可能性! 韓国KIAがまずは商用EVで日本に殴り込み

この記事をまとめると
■ヒョンデの傘下にKIAという自動車メーカーがある
■日本ではKIAの商用バンを輸入して展開する予定だ
■最近ではヒョンデよりも注目されているブランドとなっている
日本にもうすぐやってくるKIAとは
日本初の登録5ナンバーサイズBEV(バッテリー電気自動車)として、韓国ヒョンデ・インスターが4月10日より日本国内にて販売開始となった。ヒョンデの日本国内での乗用車販売は、2009年に市場から撤退したのちに、BEVとFCEVをもち込み再参入しているのは承知のとおり。

ただ、新たな韓国系BEVの日本上陸も予定されている。それが、ヒョンデグループ傘下のKIAが現在開発中の商用BEVバンである。双日株式会社が2024年9月24日に、その旨のプレスリリースを発信している。すでに丸紅オートモーティブが販売代理店となり、国内BEVメーカーが中国・東風小康汽車に生産委託したトヨタ・ハイエースクラスのBEVバンや、BYDオートのBEVバンなどが集配業務で活躍しており、KIAのBEVバンも日本の物流を支える一翼になっていくようである。

韓国のKIAではボンゴという、まさにマツダ・ボンゴサイズのトラックをラインアップしており、国民的トラックのごとく愛されているだけではなく、海外でも活躍しているし、KIAは大型観光バスもラインアップしている。
しかし、韓国以外の世界市場では、「KIA=乗用車ブランド」としてのほうが知名度が断然高い。同社は1999年にヒョンデ傘下となったのだが、その後アメリカ市場での展開を見ていると、ルノーにおけるダチアのようなローコストブランド的な立ち位置で、「予算的には余裕はないが新車がほしい」というひと向けのブランドとなっていた。

ところが2010年代後半あたりから、ヒョンデブランドも同じ流れなのだが、かなりエッジのきいた内外装デザインを採用するようになり、とくにKIAはヒョンデより尖った印象が強くなってきた。
2017年にはFR(AWDもあり)を採用する、ブランド初の本格的フルサイズラグジュアリーセダンとなる、スティンガーをデビューさせたことも功を奏して、ローコストブランドから見事に脱却しブランドステータスを急上昇させた。

南カリフォルニアの業界関係者の間でも、「KIAはきている」と話題になったことを覚えている。さらには、「ブランドステータスではヒョンデを抜いている」といったコメントまで出るようになった。
ヒョンデは過去のいきさつもあり、南カリフォルニアで見ている限りはブランドステータスがなかなかアップしない。そのため、日本車では圧倒的な再販価値を武器にテレビCMで、月々の支払額の安いリースプランを目玉にアピールするのだが、再販価値がそれほど高くはないヒョンデ車ではアピール効果が薄く、手厚い保証などをテレビCMでアピールしている。

KIAなら成功するかもしれない
一方のKIAでは、車種は限られるようだがリースプランでアピールしていることも目立つ。このような例もあり、南カリフォルニアでは再販価値ではヒョンデブランドを抜いたとの声も聞くことがあるほど。
アメリカだけではなくインドでも、先進国市場並みにとくにデザインの尖ったコンパクトクロスオーバーSUVをデビューさせるなどして、ヒョンデの上をいくブランド的なアピールを感じる展開をしている。

今回の日本国内に関するBEVバンの展開は、直接的にヒョンデ自動車グループ(起亜自動車)が絡んだプロジェクトではないものの、日本ではほとんど認知のないKIAブランドが、まず商用車から上陸してくるという点は興味深い。
日本だと乗用車でヒョンデブランド車が再参入しているが、どうしても一度撤退したブランドというのはついてまわってしまう。ヒョンデグループという大きな括りでみれば、まったく新しいブランドとして、KIAの乗用車で再勝負してもよかったように感じている。

とはいえ、そこはやはりヒョンデとKIAには上下関係のようなものがあるのかもしれないが、ヒョンデ車もかなり挑戦的なデザインを採用している一方で、KIAのクルマはもっと挑戦的だ。ネガティブにいえば韓国車であることを隠すことにもなるが、日本の世の中ではほぼ新しいブランドということもあり、多くの消費者を刺激させたかもしれない。
ヒョンデブランドでは、キャスパーというSUVスタイルの韓国版軽自動車(軽車)があるが、KIAにはモーニング(アルトのようなカテゴリー)や、スズキ・スペーシアやダイハツ・タントのようなレイ(BEVも設定)という軽車もある。

とにかく世界的にはいま、KIAブランドは各地でかなり積極的に攻めていることだけは間違いない。
