「内容は完敗」。それでもPK戦で那覇西に勝利した龍谷富山の称賛すべき”粘り強さ”【選手権】
2024年12月29日、味の素フィールド西が丘では高校選手権・1回戦の龍谷富山と那覇西の一戦が開催された。
ロングボールの蹴り合いを経て、徐々にペースを掴んだのが那覇西だ。4-3-3システムの右ウイングを担った玉寄一星(3年)を起点に鋭い攻撃を仕掛けると、前半5分過ぎにはコーナーキックからアンカーのチメズ・ビクター・チュクンマ(3年)がヘッドで強襲。ゴールにならなかったとはいえ、龍谷富山にプレッシャーをかける点で有意義な攻撃だった。
前半終了間際の決定機も決められなかった那覇西にとっては、消化不良の40分だったかもしれない。後半に入ってもボールを支配しているのはどちらかと言えば那覇西だったが、右サイドから果敢に攻め入るもなかなかシュートまで持ち込めなかった。内容で相手を上回っているものの、肝心のゴールがない。文字通り“嫌な展開”だった。
後半途中からは拮抗した状態で、那覇西も龍谷富山の守備網をなかなか突破できずにいた。そうしているうちに龍谷富山に攻められる回数が増え、結局はノーゴールのまま試合を終えた。
PK戦にもつれ込んだ一戦は、5-4で龍谷富山のPK勝ち。「よく守った」と渡辺哲監督の感想が示すように、龍谷富山の粘り勝ちだった。
振り返れば、龍谷富山は立ち上がりから守備面でとにかく集中していた。那覇西の運天直樹監督が「1点が遠かった」と言うとおり、龍谷富山はゴール前に強固な壁を築いた。80分間、無失点で凌いだ粘り強さは称賛すべきものだった。
「内容は完敗」(龍谷富山の渡辺哲監督)でも、勝者は龍谷富山である。サッカーは内容よりも結果。それを痛感させられたゲームでもあった。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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