仕事や課題に忙殺されて満足に食事を取れなかったり、片手間で作れるインスタント食品で空腹を満たしたりして、栄養不足はサプリメントで補っているという人は多いはず。こうしたサプリメントは本当にメリットがあるのか、費用対効果はいかほどなのかといった気になる疑問点について、ジョンズ・ホプキンス大学の栄養専門家が解説しました。

Is There Really Any Benefit to Multivitamins? | Johns Hopkins Medicine

https://www.hopkinsmedicine.org/health/wellness-and-prevention/is-there-really-any-benefit-to-multivitamins



専門家の主張はいたって簡潔で、「サプリメントに費やすお金は、果物や野菜、全粒穀物、低脂肪乳製品など、栄養たっぷりな食品に費やしたほうがよい」というもの。とはいえ、そんなことができるのならばそもそもサプリメントには手を出していないと考える人もいるはずです。

ジョンズ・ホプキンス大学のラリー・アペル医師によると、サプリメントは健康増進や慢性疾患予防への近道とはならず、健康的な食事をし、健康的な体重を維持し、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、ナトリウム、砂糖の量を減らすのが何よりも重要だとのこと。ただし妊娠の可能性のある女性が飲む葉酸のサプリメントは例外で、葉酸を妊娠前から妊娠初期にかけて摂取することで赤ちゃんの神経管閉鎖障害を予防できると説明しています。



その他の人たちがサプリメントを飲むことについて、アペル医師は「他のサプリメントは勧めません。健康的な食生活を送っていれば、必要なビタミンやミネラルはすべて食品から摂取できます」と一蹴。高いお金をサプリメントに費やすくらいならば、そのお金で健康的な食品を食べるべきだと促しました。

過去の研究では、特に「マルチビタミン」のサプリメントは健康に良い影響を与えるわけではないことが示されているほか、特定の栄養素を過剰摂取してしまうことによる死亡リスクの増大が見られています。

サプリでは栄養素を適切に補えず過剰摂取時には死亡リスクを高めることもあるという研究結果 - GIGAZINE



by Bru-nO

また、マルチビタミンが心臓病やがんのリスクを減少させるという証拠はなかったという研究結果や、12年間にわたりマルチビタミンの使用を追跡した研究で「マルチビタミンは記憶力の低下や思考力の鈍化といったリスクを減少させない」という結果も示されています。

こうした事例から専門家は、サプリメントではなく、たっぷりの野菜や低脂肪乳製品、全粒穀物、タンパク質を摂取するよう推奨しました。