プロペラシャフトとは?

ミッド4 II (トルクチュ-ブ式プロペラシャフト)

プロペラシャフトとは、軸を回転させることによって、エンジンの動力を伝達するパーツのことです。画像にある通り、車のほぼ中央に存在します。プロペラシャフトは、FR・4WDにしかないパーツとなっています。

その理由は、ミッションとデフ(差動装置)が離れており、それを中間する役目として駆動力を伝達するためです。FF車に関しては、ミッションとデフが同一化されているため、プロペラシャフトは備わっていません。

もともとはスクリュープロペラを動かすための軸としての意味でしたが、現在では動力伝達軸を総称してプロペラシャフトと呼んでいます。

プロペラシャフトの構造と仕組みはどうなっているの?

平成5年 JA11 ジムニー 純正Rプロペラシャフト 5速 https://t.co/oweVaJspLb pic.twitter.com/rEKCxz1axu- ジムニー@カスタム (@jimnypartsjp) 2017年1月30日

プロペラシャフトの構造は、エンジンの駆動力をプロペラシャフトを介してリヤデフや駆動輪へと動力を伝達する仕組みとなっています。軸受によって固定されており、駆動中は高いトルク(回転力)を受けるため、鋼鉄などの丈夫な材質で造られています。

プロペラシャフトとドライブシャフトの違いとは?

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■ドライブシャフト

プロペラシャフトと似たような構造で、ドライブシャフトというものがあります。ドライブシャフトは、走行中は常時回転しており、道路の状況によって上下左右に動くサスペンションに合わせて、ドライブシャフトが自在に動くように駆動力を伝える仕組みになっています。

FF、RRといった駆動方式の他、四輪独立懸架のFR、4WDの後輪などにドライブシャフトが装備されています。

■二つの違いは?

アメリカでは同一視されているこの二つですが、日本では前述の通り、FR車でのトランスミッションからデフに回転を伝えるための中間地点のことをプロペラシャフトと呼び、前輪駆動や後輪駆動で使用される短いシャフトのことをドライブシャフトと呼んでいます。

プロペラシャフトから異音がしたら交換するべき?

ボー、というような籠った音が聞こえたら、プロペラシャフトを交換しましょう。プロペラシャフトの交換は、整備工場やディーラーで頼むことができます。

費用は具合によって違いますが、プロペラシャフトを全て交換するとなると20万円ほどかかってしまう場合もあります。

プロペラシャフトの交換は非常に高額なので、少しでも違和感を感じたらすぐに修理や交換をしましょう。そうすることで、費用を最小限に抑えることができます。

プロペラシャフトの異音の原因とは?

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■プロペラシャフトのアンバランス

プロペラシャフトは高速回転するため、プロペラシャフト自体の回転バランスが悪いと、速度の上昇とともに共振し異音が発生することがあります。

これを「プロペラシャフトのアンバランス」といいます。プロペラシャフトにアンバランスが発生すると、最終的には破損してしまう危険があります。

■ユニバーサルジョイントにガタがきている

↓FR車のプロペラシャフトのユニバーサルジョイント

ユニバーサルジョイントにガタがきている場合にも、異音は発生します。ドライブシャフトはサスペンションの動きに合わせて可動させる部分があり、これを「ユニバーサルジョイント」といいます。日本語でいえば「自在継手」となります。

このユニバーサルジョイントは、振動が出ないように一回転ごとに振動を打ち消す機能も持っており複雑な構造となります。このため、走行距離が長くなったり、オフロード走行が多いなど過酷な使用環境下ではユニバーサルジョイントに緩みなどが発生し、いわゆる「ガタ」がきてしまうのです。

■プロペラシャフトから異音が発生したら?

車の走行中に下回りから異音が発生したとき、それがどこからの異音なのかは特定するのは簡単ではありません。プロの自動車整備士でも、音を聞くだけで異音の発生箇所を特定することは簡単ではありません。

プロは発生する異音の周波数を専用の測定器で測り、エンジン回転数や速度などの数値から複雑な計算をし、その発生場所を特定します。

無論、目で見てわかる範囲の故障なら、このような高度な測定は不要ですが、自動車は可動部品が多く、異音の発生箇所の特定は簡単ではなくなっています。

従って、一般の人が車を走行しているときに「プロペラシャフトから異音が発生した」と感じることは、よほどの事態を除いてないといって過言ではないでしょう。

車の下回りから異音が発生したら、まずは車を安全な場所に停止させ、すぐにディーラーか自動車整備工場へ電話して対応してもらいましょう。

プロペラシャフトの寿命や折れる原因は?

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プロペラシャフトの決まった寿命というものはないので、定期交換が必要なわけでもありません。一般的な街乗り車であれば、滅多に折れることのないパーツでもあります。

しかし、製造から何十年も経っているような古い車であったり、過走行車であればプロペラシャフトのトラブルも考えられますし、負荷の大きい乗り方であれば、折れる可能性はあります。

例えば、オフロードでの走行が多かったり、サーキット走行などのような負荷の高い運転をしている。パワーアップさせるためにエンジンを乗せ換えているといったものです。

このような乗り方は車の負荷が大きくなるため、通常の乗り方では発生しないようなトラブルが起こります。

それ以外に考えられることとしては、車の下側を思いっきりぶつけてしまったなどのような、プロペラシャフトそのものへのダメージです。

劣化での損傷としてであれば、折れはしないもののプロペラシャフトのジョイント部分にガタが出てきてしまうといったこともあります。そうなると、プロペラシャフト全体の交換、もしくはジョイント部分のみの交換が必要になります。

プロペラシャフトの交換費用は?

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プロペラシャフトの交換費用は3万円から20万円と幅が大きいです。相場はありませんし、どの部品を使うのかどのお店でお願いするのかで費用も大きく変わります。

そして、プロペラシャフトだけを交換すればいいのかというのは、車の状態によって変わります。

例えば、車の下廻りをぶつけてしまい、プロペラシャフトが折れたのであれば、プロペラシャフトだけピンポイントで壊れているとは考えづらくなります。

周辺のパーツ、例えばデファレンシャルギアなども損傷があり、もしかすると衝撃でオイル漏れが発生しているかもしれません。

そのため、プロペラシャフト単体での交換費用を知る意味はほとんどないでしょう。どこまでのパーツを交換しなければならないかというのは、車を見ないと分かりません。

一度、整備工場で車の状態をしっかりと確認してもらい、必要なパーツをまとめて交換するようにしましょう。

FR・4WD車の縁の下の力持ち「プロペラシャフト」

プロペラシャフトは簡単に見ることができないフロア下にあるため、まさしく「縁の下の力持ち」のような存在ですね。

日常の車の運転では、プロペラシャフトを意識することはほとんどないかとは思いますが、自動車の基礎知識として頭の片隅においていただけると幸いです。