日本は落とし物が返ってくる割合が高いという意味でも「治安の良い国」と言えるだろう。2019年には、東京都だけでも約38億8400万円の現金が届けられたそうだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本は落とし物が返ってくる割合が高いという意味でも「治安の良い国」と言えるだろう。2019年には、東京都だけでも約38億8400万円の現金が届けられたそうだ。中国メディアの網易はこのほど、「日本に泥棒が少ないのはなぜなのか」と疑問を投げなける記事を掲載した。

 記事はまず、日本を訪れて「どのような時に治安の良さを感じるか」を伝えている。無造作に入れた財布が日本人のポケットから見えている時、かばんを「置き引きに警戒することなく」無防備に置いている人を見た時などに、中国人は大きなカルチャーショックを受けるそうだ。

 なぜ日本は泥棒を意識せずに生活できるのだろうか。日本の治安が良い理由について記事は2つの理由があると分析した。まずは「はるか昔に形成された文化」のおかげで、日本には昔から窃盗罪を厳しく取り締まる文化があり、厳罰を恐れて他人の物を盗もうという考えがなくなったと主張している。

 もう1つの理由は、現代において厳罰は科されないものの、「社会的制裁」を恐れるためだと推測している。一度の出来心であっても、罪を犯してしまうと社会的に再起が難しく、泥棒ができるほどの頭脳があれば仕事をして稼いだ方が良いと思うのだとしている。

 記事が分析した理由は、いずれも制裁を「恐れる」気持ちが窃盗を思いとどまらせているというものだ。中国にはあちこちに顔認証のできる性能の高い防犯カメラが設置され、犯罪が減少したと言われている。しかしそれでは表面的な解決に過ぎず、拾ったお金を届ける日本人とは、やはり根本的に感覚が違うと言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)