期待されている久保だがまだまだ課題は多そうだ photo/Getty Images

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東京五輪の準決勝でスペインに敗れ、メキシコの待つ3位決定戦に進むことになったU-24日本代表。メキシコにはグループステージで勝っており、気持ち的には少しは楽か。それでも、実力は確かなため、気を引き締めて戦いたい。

そんな日本代表をここまで引っ張って来た久保建英だが、スペイン戦では彼の課題が見えた試合であった。

彼の攻撃面での働きは素晴らしく、グループステージでの3試合連続得点は彼の能力の高さを示している。初戦の南アフリカ戦では膠着した状態から個で得点を奪っており、ここまでできる選手は昨今の日本代表にはいなかった。21-22シーズンで戦うクラブは決まっていないが、今後にも期待したい。

しかし、すべての試合で良かったと聞かれればそうではない。まさにスペイン戦がそうだ。前半は攻撃に守備に奮起していたが、終盤になるにつれ、守備での貢献度が落ち、自陣でブロックを敷く日本の戦術で重要となる前線からのファーストディフェンスを行えていなかった。行っているシーンもあるが、歩いている場面も多く、ビジャレアル時代に指揮官であるウナイ・エメリに指摘された「フィジカルが欠けている」と言うのは、まさにこういった場面で走れないことだろう。堂安律も同じ時間に下げられたが、守備は終盤まで積極的に行っており、堂安と久保の差を感じた瞬間であった。

確かにボールをもった際は終盤でも違いを作れる久保。しかし、現代サッカーでは攻撃と同じく守備でも高い強度を求められることになり、今の久保の課題は90分間強度の高いプレイを継続させることだろう。