菅首相の“最終的に生活保護”発言に戦慄の声「政治に殺される」

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菅義偉首相(72)は1月27日の参院予算委員会で、新型コロナウイルス対策として国民一律に現金を配る特別定額給付金について「再び支給することは考えていない」と述べた。

26日の衆院予算委員会でも「事業者にとって重要な資金繰り、人件費を重点的に支援している」と述べ、直接的な補償を一貫して否定している。そんななか、菅首相のある発言が物議を醸しているのだ。

それは27日の参院予算委員会で立憲民主党・石橋通宏議員(55)による「政治は誰のためにあると思いますか」という質問から始まった。この問いに、菅首相は「国民のためです」と答弁。続く「社会的に弱い立場の方々のためにあるとお思いになりますか」との質問にも、「そのように思います」と返答した。

さらに石橋議員は、新型コロナウィルスの影響を受けた生活困窮者への対策をめぐってこう追求した。

「収入を失って路頭に迷う方々が多数にのぼっています。命を落とされた方が多数にのぼっています。政府の政策は届いているのでしょうか」

すると菅首相は、「例えば大事なのは、私は雇用と暮らしだと思っていました。やはり雇用を守り、暮らしをしっかり支えていく」と回答。そして、「政府には最終的には生活保護という仕組みも、そうしたセーフティーネットを作っていくのが大事」と答えたのだ。

■新型コロナによる経済対策と生活保護は別物

そもそも生活保護は憲法25条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という理念に基づく、“最低限度の生活を保障する制度”だ。新型コロナによる経済対策とは、位置付けが異なるのではないだろうか。

「生活保護は原則として、不動産・自動車といった資産を処分しなければ受給することができません。もちろん例外もありますが、保護費を住宅ローンに充てるといったことなどは認められていません。ですがコロナの影響で失職し、住宅ローンの返済に悩んでいる人も多いでしょう。預貯金に関しても、最低生活費を上回ると申請は却下されてしまいます。つまり生活困窮者は、『最終的な状況にならなければ助けてもらえない』ということになります。

また利用したくても、福祉事務所が親族に援助できるかどうか確認する『扶養照会』がネックに。承諾の範囲を限定的にすればハードルも下がるでしょうが、菅首相は20日の衆院本会議で『扶養照会は必要な手続きだ』と答弁しています。確かに特別定額給付金は1度目とは異なり、今回は『限定的にすべき』といった指摘もあります。ですが生活保護を利用しなくても済むように政策を考えるのが、政府の役割ではないでしょうか」(全国紙記者)

厚生労働省は26日、1月22日時点で新型コロナによる解雇や雇い止めは8万3,713人だと発表した。困窮者が増加するなか、“最終手段”である生活保護を平然と提案した菅首相に批判の声が相次いでいる。

《特別定額給付金は緊急経済対策の一環だったはずだが。生活保護は福祉政策。趣旨が異なるものを同列に並べて論じるのはおかしい。これは、菅首相の説明がおかしいよ》
《この言葉に唖然とした。生活保護がすぐに困ってる人を救ってくれるなら賛成しますが。。本当の最終手段でしょ? その前に手を打たないと! その手前で救わないと!! 非常事態にこの発言。。》
《そこに行き着く前に、適切な方策を立案し、しっかり実行するのが為政者じゃねぇの?》
《「定額給付金の予定ない、最終的には生活保護ある」はぁ? まじで言ってんのか!! 政治に国民が殺される》

昨年9月、自民党総裁に選出された際、菅首相はこう決意表明していた。

「私が目指す社会像。それは自助、共助、公助、そして『絆』であります」

果たして、菅首相の言う“公助”とは一体何を指しているのだろうか――。