今、空前のブームが来ている焼き鳥。

スタイリッシュな男女が多く集う街・青山においても、それは例外ではない。

ただ、路地裏やビルの地下などで営業しており、容易には見つけられないのだ。

そこで東カレ編集部は、大人の男女が行くべき焼き鳥店を厳選。

秘密めいたこの地で、いい焼き鳥を、いい人と楽しめば、東京がもっと好きになる―。


1、『焼鳥今井』


まず紹介したいのは、雰囲気も味も、大人好みのさじ加減が楽しめる『焼鳥今井』。

その店は、夜になると静まり返る住宅街の一角に、突如として現れる。

ガラス越しにのぞく光に誘われ、店内に入れば一転して壮観な光景が…。輝く白木のカウンターは広く長く、ゆったり設けられた席は25もある。

高級感がありながらも心地よい店内で、リラックスして食事を楽しめるだろう。




職人たちを率いる親方は、銀座にも店を構える高級焼き鳥店『バードランド』出身の今井充史さん。

名店の技を継承しつつも、味付けにシェリーヴィネガーを使うなど、創意工夫を重ねて美食家の心を掴んできた。

しかし、昨秋、ある食材と出合ったことでその味はさらに進化。

それはクリアな味と適度な食感が抜群の、“天城軍鶏のオス”。

必要に応じて隠し味を添えるが、基本は最小限の塩で、素材の旨みを最大限に引き出す手法に辿り着いた。



人気の「レバー」400円。中はレアに近く絶妙な焼き加減で、一度食べると虜になるファンが多い。


例えば、脂がのった希少部位「ぺた」(背中の皮あたり)なら、わずかな塩で脂の甘みを引き出した上で、仕上げに山椒を少々振り、キレはよく。外モモのジューシーなふくらはぎなら、香り付け程度に酒と生醤油を。

その結果、食べ終えて口に残るのは鶏本来の豊かな香り。余韻も愛おしい、別格の焼き鳥に、匠の力量を実感するだろう。

素材の旨みが分かる大人にこそ、味わってほしい焼き鳥だ。



山梨でブドウ栽培からワインを作る、吉田裕一さんの銘柄「Linda」に惚れこんだのだとか。


またワイナリー育ちの野菜も、絶品。

自然農法で作られているという旬の野菜は、味が濃く、うまみがしっかりある。

青山に来る美意識の高い女性にとって、野菜が美味しいというのはかなり嬉しいポイントだろう。


昨年の春オープンした、注目の新店は・・・!?


2、『いろ鳥』


2軒目は、昨年の春、外苑西通りの裏手にオープンした『いろ鳥』。

隠れ家感のあるロケーションに加え、階段を上がった中2階にあるため、そこを目的にしないと辿り着くことはない。

小さな行灯が、唯一の目印だ。

つまり、誰かを誘うにしても、まだ知られていない可能性が高いということ……!




大将の張ヶ谷栄司さんは、焼き鳥歴通算16年のキャリアを誇る職人。

その間ずっと、「理想の焼き方」を研究してきた。

研究を重ねた末に今実施する最高の手法が、“電気の焼き台”と”炭”のふたつを駆使する二刀流だ。

その手法を紹介しよう。



電気台と炭、二刀流を駆使した串。ふっくらとした焼き加減が、食欲を増進させる。

?タレにサッと潜らせてから、電気の焼き台で中までふっくらするように水分を残しつつ焼く。


?炭の強火で、一気に炭の香りをまとわせる。


?美味しそうな焼き色がついたら、タレに再度潜らせ、完成。

希少部位の「上皮」。首の皮だけを串に打っており、これまで味わったことがないトロトロ食感。


それ以外の部位も基本的には、電気の焼き台→炭で焼く。

こんがりとした焼き色が大切なレバーなどの部位は、さっと炭だけで仕上げることも。

その食感は、感動の連続だ。

ハツはプリッと弾けて、驚くほどみずみずしく、皮は香ばしいだけでなく、舌の上でとろける。

つくねはしっかり焼き上がっているが、噛めば押し寄せる洪水のように肉汁があふれ出す。

「焼きで大切なのは素材が持つ水分量のコントロール」と言う張ヶ谷さんは、究極を目指す求道者なのだろう。

一度は体感すべき焼き鳥である。



右から、「エルフランス」、「ハツ」、「つくね」。串はすべて「いろ鳥コース」8,000円の一例。
色とりどりの器に焼き鳥が映える!


5色あるカラフルな銘々皿は、陶芸工房「四季火土」の作品。柔らかい色合いに心和む。

店のすべての皿は、この工房が手掛けており、張ヶ谷さん愛用のタレ壺も色鮮やかで必見。

焼き鳥店には珍しい目を奪われる色彩の皿で、青山の夜が一層華やぐこと間違いなし。


港区で飲むんだったら…やっぱりシャンパンが外せない!!



3、『南青山 とりや幸』


3軒目は、骨董通りの地下に潜む、シャンパンと焼き鳥の艶やかな世界を見せてくれる『とりや幸』だ。

一見すると、カジュアルに映る看板が目印だが、店内は予想に反してラグジュアリー。



カウンターは30席ほどが並ぶ長さが。このほかに、4名用の個室もある。


高い天井からはムードあるライトも灯り、黒い空間を艶っぽく演出している。

落ち着いた青山の街に、これほど煌びやかな店がある、そのギャップに驚くはずだ。



上から「手羽」、希少な「そり」、「ちょうちん」。グラスシャンパンは「ペリエ・ジュエ グラン・ブリュット」1,600円。すべて串9本が登場するコース4,800円の一例。


串にする鶏は、全て比内地鶏。

銀座や六本木にも店舗を構えるが、比内地鶏に特化した焼き鳥を提供するのはこの南青山店のみ。

鶏肉卸が営むため、一羽分でひと串にしかならないちょうちんなど、希少な部位が常時あるのもうれしいところ。どの串も備長炭で香ばしく焼き上げている。

強い旨みを生かすため、味付けは塩が基本。ミネラルの多い海外産の塩を独自にブレンドし、鶏の持ち味を引き出している。


焼き鳥店で楽しむ“泡”と豊富なワイン


さらに、この店を特別な存在に変えているのがシャンパン。

比内地鶏の串はもちろん、カプレーゼなど、焼き鳥店らしからぬ洒落た前菜に合う銘柄を6種類そろえている。

焼き鳥で泡とくれば、デート向きなのも必然。知っておくと重宝する一軒だ。



「とり胸肉とアボカドのタルタル」680円。

「とり胸肉のカプレーゼ」720円。


また大型セラーには焼き鳥に合うことを条件に厳選した6種のシャンパンと、3種のスパークリングワインが。

そのほか、30銘柄以上のワイン、日本酒、焼酎や果実酒も少数精鋭でリストアップしている。




以上が、大人の男女が抑えておくべき、青山の焼き鳥店3選だ。

大切な人と、青山の夜をディープに、艶やかに楽しみたいなら、ぜひこの3軒をチェックしたい!