中国のポータルサイトに「日本の『バカヤロ』という言葉は、他人を傷つけることもあるためやたらに用いるべきでない」とする記事が掲載された。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国のポータルサイト・百度に19日、「日本の『バカヤロ』という言葉は、他人を傷つけることもあるためやたらに用いるべきでない」とする記事が掲載された。

 記事は、外国のドラマでしばしば聞かれる外国語の特徴的なセリフを、人びとが真似して使うことがよくあるとし、その例として韓国ドラマが好きな中国の女性たちが「オンニ」(お姉さん)、「オッパ」(お兄さん)という韓国語を使うようになることを挙げた。

 また、抗日ドラマを日常的に見てきた人の中には、作品中で日本人が常に口にする「バカヤロ」という言葉を覚え、自分でも何の気なしに使っていつしか口癖になってしまうケースも少なくないとする一方で、このような人たちは「バカヤロ」という言葉を比較的軽い意味だと考えており、他人を傷つけかねない言葉だとは知らずに使っているのだとした。

 そして、「バカヤロ」について、愚か、間抜けを意味する「馬鹿」と、男性を罵る時に用いる「野郎」という2つの言葉が合わさってできたものだと説明したうえで、「すなわち、相手をけだもの扱いしたうえで口汚く罵る」という意味合いが含まれていると紹介。日本人は日常において決して軽々しく「馬鹿野郎」という言葉を用いたりはしないと指摘した。

 記事は、中国国内では他人を傷つけかねない言葉であると理解せずに「バカヤロ」と真似する人が少なくないが、他人に対して何の気なしに発する言葉としては不適切なのだと伝えている。

 中国に行き、特に中高年の人に自分が日本から来たと紹介すると、おおそうかと言いながら自身の知っている「日本語」を披露してくれることがしばしばあるが、その際にかなりの確率で出現するのがこの「バカヤロ」である。しかも、にこやかに、悪気もなく「バカヤロ」と言ってくるので困ってしまう。

 現代の日本でも親子や師匠と弟子の関係で用いられたり、気心の知れた友人どうしで半ばふざけて「馬鹿野郎」ということはあるが、初めて会った人から言われれば大いに驚くうえに角が立つ。中国で抗日ドラマの真似をして「バカヤロ」と口にする分にはまあいいが、旅行などで日本にやってきた時には「知っている日本語」として披露してほしくないものである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)