【愛沢えみり】元カリスマキャバ嬢が明かす「売れっ子キャバ嬢」の意外な共通点 だから彼女たちは成功した

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今年3月、キャバ嬢を卒業した愛沢えみりさん。著書『前を向く力』は、日本一有名なカリスマキャバ嬢から、月商3億円の会社社長へと転身した彼女の「成功のカギ」が詰まった一冊だ。全国をまわり、数多くのキャバ嬢と会ってきた愛沢さんだが、売れっ子には2つの共通点があるという。その共通点とは一体? どんな仕事にも通じる、大切なことを教えてくれた。

「写真」はウソをつかない

(ECサイトの)「maison de beauté」のために全国の売れっ子キャバ嬢を集めるにあたって、私はインスタグラムを活用しました。当時はインスタグラムで有名なキャバ嬢はいまほどいませんでした。

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検索をかけたり、知人のキャバ嬢のフォロワーをたどったりして、たくさんのアカウントに目を通しました。

重視したのはアップされている写真の内容です。写真は嘘をつきません。

たとえば、シャンパンがたくさん出ている写真や盛り上がって楽しそうな写真が多く投稿されていれば、この子は売れっ子だと感じるものです。しかしそれがたまにしかなければ、売れっ子とは言えません。

一方、重視しなかったのは、フォロワー数です。「maison de beauté」では、本当にキャバクラを頑張っている女の子を集めたかったからです。

フォロワー数とキャバ嬢としての実力は、必ずしも比例しません。モデルをやりながらキャバ嬢をしている子や、露出の多いキャバ嬢はフォロワー数も多めです。

SNS中心のモデル意識の高いキャバ嬢でフォロワーが多くても、キャバ嬢としては売れていない、ということも多々あります。

そんな中からキャバ嬢を見つけては直接会いに行くということを繰り返しました。日本全国の売れているキャバ嬢にはほとんど会ってきました。

日本中の売れっ子キャバ嬢と会ってきた結果、彼女たちには、大きく2つの共通点がありました。

(1)常に明るい

(2)お店を休まない

(1)は当たり前のように見えて、実はすごく難しいことです。できている女の子は、決して多くはありません。

キャバクラの仕事は、体力とストレスとの戦いです。思うように数字が上がらなかったり、お客さまが切れてしまったり。それでもお店では常に明るく、笑顔でふるまうことができるかどうか。

自分のメンタルをきちんと管理することができるかどうかが、売れっ子キャバ嬢と、そうではないキャバ嬢の大きな違いです。

売れっ子はお店を休まない

(2)の「お店を休まない」も大きな特徴です。

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売れている子は、いつ行ってもお店にいます。「maison de beauté」に出ている子に会いに行くときは、連絡もせず突然お店に行きます。出勤しているのは、聞かなくてもわかっているからです。

ただこれに関しては、会社員の人にとっては当然のこと。ふつうは毎日決められた時間に出勤します。だから特別すごいことではないのですが、夜の世界は違います。

これがみんなできないのです。

夜の特殊な世界では、休んでもそこまで怒られません。全てが自己責任だからです。

好きなときに好きなだけ働いて、嫌になったらほかの店に移る。朝までアフターに行って体調を崩す、海外旅行に行く。常に女の子が不足しているから、女の子に優しすぎるほど優しいのがキャバクラです。

こういった環境の中で、自分自身を管理していられる強さ、真面目さこそが、最大の「武器」になるのです。

私がキャバ嬢として尊敬している人は、片手で数えるほどしかいません。彼女たちがすごいのは売り上げだけではありません。売り上げだけなら、たとえば太いお客さまを一人作って、1カ月で1000万円、2000万円の売り上げを作ることはできます。

彼女たちがすごい理由は、人として大事な「義理堅さ」も備えているからです。それが、お客さまの多さ、付き合いの広さにつながっています。

「義理堅さ」とはどういうことか?

たとえば、仮に私がお客さまと一緒に、ほかのキャバ嬢のお店へ遊びに行ったとします。そして後日、そのお客さまが一人でそのお店に遊びに行ったとします。すると、そのキャバ嬢は、必ず私にお礼の連絡をくれます。

ただし、お礼の連絡をするだけなら、多くのキャバ嬢ができることです。義理堅いキャバ嬢は、そのお客さまがあまりお金を使わないように配慮します。そのお客さまが大金を使う方だと知っていてもです。ここでたくさんお金を使わせてしまっては私に悪いから、という発想になるのです。

また、狭い業界の中では評判や噂はすぐに広まります。「お客さまを取った、取られた」といったことや、そのお客さまのお金の使い方であらぬ噂を立てられてしまうこともあります。お客さまの周囲からの評判を下げないように配慮します。

「自分だけ良ければいい」という考え方のほうが、一時的には売り上げはあがるかもしれません。でも、それで長く続いている子を見たことがありません。

ズルや抜け駆けをしやすい環境で、それをしない意志の強さ。本当にすごい人は、誰よりも真面目な人なのです。

キャバ嬢の仕事が変化している

近年、キャバ嬢という仕事も変わってきました。以前は男性のお客様にお酒を提供し、お店で楽しく会話をするということが仕事でしたが、「タレント化」するキャバ嬢が増えてきました。

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ただし、タレントといってもテレビやラジオで活躍するというのではなく、自分だけで発信できるツール、インスタグラムやツイッター、ユーチューブやティック・トックなどを使用する、新しいタイプのタレントです。

この流れは、インスタグラムの登場で顕著になりました。実際にそういった活動からお店に来てくれるお客さまもいます。今後はどんどん新しい営業方法が出てくると思います。

いま、SNSがどんどん進化しています。動画投稿も簡単にできますし、お店の中にいながら全世界の人とリアルタイムに会話や交流をすることもできます。

インスタグラムのフォロワー数の多いキャバ嬢に会いに行って、一緒に写真を撮ってインスタグラムに投稿したいと思っているお客さまや、ストーリーに載りたいというお客さまもいますが、全ての人がそういう訳ではありません。

自分の人気がフォロワーという数字で表れると思っているキャバ嬢が多いのですが、キャバ嬢の人気は本来SNSではなく、その席での接客によるものです。

そういったことに気づかず、お客さまそっちのけになるキャバ嬢も少なくありません。シャンパンが空いたらまずはお礼を言うのが当たり前。それなのに、接客よりSNSへの投稿が先になってしまっているキャバ嬢もいます。そういった子のほとんどが継続的に売り上げを作れていません。

「察する力」を磨こう

実際、いま売り上げをあげられる子は「司会者のような動きをするキャバ嬢」です。

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一対一なら楽しくて印象に残るような接客をし、大人数のときは上手に盛り上げる。

接待の席では、誰に一番気を配らないとならないか、誰かつまらなそうにしていないかなど、全体を見渡します。

つまり、気が利いて空気が読める、「察する力」のあるキャバ嬢です。

そうしたキャバ嬢は、臨機応変な対応ができます。たとえばその日がお客さまの誕生日と知れば、急遽ケーキを用意してあげたり、スタッフに頼んでお酒の出し方を工夫したり。

久しぶりに来店されたお客さまなら、フルーツを出して感謝を伝える。つまらなそうにしている方がいたなら、スタッフに相談して違う女の子を付け、失礼があれば自分の責任でなくてもすぐに自ら謝罪します。

もちろん、売り上げをあげるだけならこうしたことができなくても問題ありません。

しかし、「生き残る子」「一目置かれて、長く愛される子」は、こうしたスキルが求められると思っています。

これはふつうの会社でも同じだと思います。仕事ができる人は全員、察する力が優れています。いま、「Emiria Wiz」や「maison de beauté」の仕事の中心となっているスタッフは、この察する力が優れています。

良い意味で放っておいても安心です。必要なことだけ教えてくれます。そういった社員が増えていくような会社にしたいと思います。

お客さまがキャバクラに求めるものは変わってきています。使用される金額も大きく上がりました。それだけの価値に見合う「空間」を提供しなければなりません。お客さまを観察するスキルが、いっそう求められる時代になっていると思います。