WBC中継の延長により、その後の番組がドミノ倒しのようにずれ込んだ

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2017年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンドで日本代表「侍ジャパン」は2017年3月12日、オランダとの初戦に勝利した。延長11回にもつれ込んだ試合は「死闘」と言われた。

激戦を制し、日本が歓喜の渦に沸いた一方で、2時間を予定していたテレビ中継は約5時間に及び、その後の番組が大きく後ろにずれ込んだ。中継したテレビ朝日は、普段は生放送の「やべっちF.C.」はWBC中継で「大幅に遅れたため、直前に収録に切り替え」られたと、J-CASTニュースの取材に答えた。

試合中継が終わったのは24時過ぎ

19時プレーボールの試合は乱打戦となった。9回を終えて安打数は日本11、オランダ12、スコアは6-6で延長戦に入った。10回は両チーム無得点、11回は無死1、2塁から始まる「延長タイブレーク」が導入され、先攻の日本が5番・中田翔の2点適時打でリードを奪うと、そのウラは牧田和久が完璧に抑えて8-6で勝利した。9回ウラを終えて延長戦に入った時、テレビ朝日の中継で解説を務めた古田敦也は「まさに死闘ですね。お互い最後まであきらめず、全力で戦っている」と両チームを讃えていた。

平均視聴率も25.2%、瞬間最高視聴率は32.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)を記録する大注目の一戦となった。一方で、テレビ中継は当初21時終了を予定していたが、試合後のインタビューを含めて、放送を終えたのは24時を過ぎていた。試合は21時の時点で5回表、22時の時点では7回ウラで、9回ウラを終えたのは23時10分ごろだった。

これにより、テレビ朝日の番組は21時開始を予定していた「現役・OBレスラー200人&ファン1万人がガチで投票!プロレス総選挙」は翌13日0時13分に始まった。「プロレス総選挙」は放送開始予定の12日21時ごろから、ツイッターで盛り上がっている単語を表す「トレンド」に入り、13日7時ごろまで残っていた。

放送が始まったのは午前3時25分

「プロレス総選挙」に出演した「SKE48」の松井珠理奈さんは、番組開始時刻が1時間ほど遅れていた21時52分、ツイッターで

「いやこれは、あせりますね(汗) プロレスファンの方は、もちろんですが 一人でも多くの方にみていただいて、プロレスの魅力を知っていただけますように」

と投稿している。なお、番組の平均視聴率は4.8%だった。

続く、「関ジャニ∞」の看板番組「関ジャム 完全燃SHOW」は、23時15分予定が13日2時30分に、さらにサッカー情報番組「やべっちF.C.」は0時10分の予定が3時25分に始まった。

大幅な放送時間の変更に戸惑った視聴者は多く、ツイッター上ではこの3番組について大量の投稿があった。

「プロレス総選挙観たいが明日も早いので後は録画で見ます。お休みなさい」
「関ジャムめっちゃ時間押してたんやな!!観たいけどもう眠いからお風呂入って寝るわ・・・」
「はやくやべっち始まってください。ずっと待ってる」
「やべっちFC 3:25〜 朝だよね」
「ああWBCって試合終了まで放送すんのか...って今5回裏じゃねえか...どうしたってあと1時間とかで終わるわけないよな...プロレス総選挙は一体何時から放送するんだよ...こんな時のためにサブチャンネルがあるんじゃないのかよ...」

テレビ朝日「直前に収録に切り替え放送いたしました」

一方、毎週生放送している「やべっちF.C.」については、ツイッターで「今度は27時から生放送する矢部さんとかその他の人やアナウンサーとかが可哀想やんけ」と、番組MCのナインティナイン・矢部浩之さんらを心配する声が出始めた。

ただ、実際に放送が始まった「やべっちF.C.」には、普段は画面左上に表示される「LIVE」の文字がなく、冒頭で矢部さんが発する「さあ『やべっちF.C.』生放送です」のセリフもなかった。このため、今回は生放送ではなく、収録なのかという観測がツイッターなどで流れた。

J-CASTニュースが13日、テレビ朝日に確認したところ、広報部担当者は

「『やべっちF.C.』につきましては、生放送の予定でしたが、WBC中継の延長により、放送開始時間が大幅に遅れたため、直前に収録に切り替え放送いたしました」

と認めた。また、WBC中継の終了やサブチャンネルへの切り替えは予定していなかったかという質問には

「WBCの中継については、当初より試合終了まで放送する予定でした」

と答えた。