勝負事において勝者を自認する者は、負ける準備をしていないものだ。タイトルに手が届く可能性が低いチームであっても、だ。カタール・ワールドカップのルイス・エンリケ監督率いるスペイン代表がまさにそうだった。2010年の南アフリカ大会で初優勝を果たして以来、今大会のコスタリカ戦(7−0)も含めてW杯で3勝しかしていない低調な実績(残りの2勝は14ブラジル大会のオーストラリア戦(3−0)と18年ロシア大会のイラ