Wi-Fi・Bluetooth・携帯回線などの既存のあらゆる無線通信よりも低消費電力で、通信モジュールも低価格、接続に手間がかからず、高度なセキュリティを可能にするという新しいモバイルデータ通信の仕組み「Helium(ヘリウム)」の開発がスタートしています。

Helium

https://www.helium.co/#/home



Heliumは「Metropolitan Area Networks(MAN)」と呼ばれる都市や市街地などの比較的狭い範囲をカバーするネットワーク技術を、「Bridge」と呼ばれる中継器を通じてワイヤレス通信をする規格で、アメリカのカリフォルニア州で開発中です。



これが中継器Bridge。1台当たり約80平方キロメートルの範囲内にある端末とデータのやりとりを行うことができ、カバーできる端末の数は数万台でもOK。



Bridgeと通信するHeliumモジュールは非常に小型に製造することができ、モバイル端末を含めたあらゆるデバイスに搭載することが可能。HeliumモジュールはFCCの認証を取得済み。



Heliumのすごいところは圧倒的な省電力性。極低電力で通信できるBluetooth Low Energyをはるかに下回る電力しか必要とせず、携帯電話通信で1日しか保たないバッテリーがHeliumなら765日と2年以上使うことが可能です。



加えて、Heliumのデータ通信には256bitの暗号化が施されておりセキュリティは強固。さらにover-the-air(OTA)技術によって脆弱性のある端末は、発見され次第パッチ処理が施されるとのこと。



もちろんIPv6にも完全対応。



Heliumモジュール・専用シールド・SDKは、ArduinoBeagleBoneをサポートしており開発が容易であるのも大きな利点とのこと。



すでに「Helium Fusion」というデータフローエンジンも公開済みで、開発者は柔軟かつ直感的にデータのルーティングプロセスを設計できるとのこと。また、Heliumの実証実験がスタートしたカリフォルニア州ではBETA版への参加者を絶賛募集中です。



安全・快適・長時間モバイル通信が可能とされているHelium規格ですが、ZigBeeなどにおいて利用されている「IEEE 802.15.4」と何が違うのか、肝心の速度は一体どれぐらいなのか、はたして実用化レベルまでたどりつけるのか、要注目です。