By Walter

オンライン上の仮想通貨であるBitcoinに関しては、大手取引所だったMtGoxが民事再生手続きを申請するなどトラブルが見受けられる一方で、バンクオブアメリカがBitcoinの価値を1BTC=13万円が妥当と発表したり、Bitcoin専用ATMが設置されるなど、社会の中で反対と賛成が入り乱れる状況となっています。そんな中、世界屈指のエリート校であるマサチューセッツ工科大学(MIT)では、Bitcoinを全学生に配布してその用途や効果を見極める「MIT Bitcoinプロジェクト」が開始されることになりました。

Announcing the MIT Bitcoin Project | MIT Bitcoin Club
http://bitcoin.mit.edu/announcing-the-mit-bitcoin-project/

この計画を進めているのは、MITの2回生で電気工学とコンピューターサイエンスを専攻するジェレミー・ルービンさんと、MIT・スローンマネジメントスクールでMBAプログラムを履修し、MIT Bitcoinクラブの創設者でもあるダン・エリッツァーさんの2人です。両者は、デジタル通貨であるBitcoinが流通するエコシステムをMIT内部に作り上げることを目的に、この計画を立ち上げたといいます。このプロジェクトを通じて、学生がどのようにBitcoinを使うのか、そして、学術的な面および学内起業活動においてどのようにBitcoinが活用されていくのかを調査することにしています。


プロジェクトでは、MITに在籍する4528名の学生全てにBitcoinが与えられることになり、その予算は50万ドル(約5100万円)以上という大きな規模となっています。資金はMITの卒業生およびBitcoinコミュニティからの寄付によって賄われるとのこと。

このプロジェクトについてルービンさんは「学生に仮想通貨への接点を持たせるこの試みは、インターネットが生まれた頃にネット環境を学生に提供した時の状況とよく似ています」と語ります。配布は2014年の秋にも実施される予定で、MITは世界で初めてBitcoinが広く実社会で流通する場所ということになりそうです。

プロジェクトの立ち上げに際し、ルービンさんとエリッツァーさんはMIT学内の組織である「HackMIT」「MIT Society of Women Engineers」「MIT Bitcoin Club」「College Cryptocurrency Network」と連携して5月3日に「MIT Bitcoin Expo」を開催する予定で、イベント当日にはBitcoin財団の主任研究員ギャビン・アンドリーセン氏や、Bitcoinの普及を進めることを理念に置いたスタートアップ起業Circleの共同設立者ショーン・ネヴィル氏、Bitcoinのセキュリティ関連企業Armoryアラン・ライナー氏など、Bitcoinに関連する著名人が講演やワークショップを開催することになっています。

MIT Bitcoin Expo
http://mitbitcoinexpo.org/


また、このプロジェクトはMITメディアラボアンドリュー・リップマン教授やセザー・ヒダルゴ助教授、MIT電気工学・コンピュータ科学科のハル・アベルソン教授などのそうそうたるメンバーによってサポートされていることからも、寄せられている期待の大きさを垣間見ることができるようです。

エリッツァーさんはこのプロジェクトを発表したことについて「4月の段階で概要を発表することで、学生にはある種の準備期間を設けたいと考えています。それぞれの世代の中でも特に技術的マインドに秀でた学生にあらかじめ計画を伝えておくことで、秋にプロジェクトがスタートした段階でどのような使い道が考え出されるのかを見ていきたいと考えています」と展望をコメント。現代の技術の最先端の一つであるMITがBitcoinに着目することで、今後どのような結果が明らかにされるのか関心が集まりそうです。