担当M(以下M):シーズン前の選手の移動や、今シーズンの監督交代劇を見ていると代理人の方の力って大きいと思います。ラモスさんは代理人を置いていらっしゃいませんが、代理人制度には反対ですか?

ラモス(以下R):ときどき代理人って悪いイメージで語られますよね。でも僕は必要だと思います。今、たまたま僕は代理人と契約していないけど、普通は代理人に任せたほうがいいですよ。だって相手チームの強化部長に会いに全国を飛び回っていたら普通の仕事ができなくなるから。それに金額交渉も選手や監督がやるよりも代理人にお願いしたほうが、クラブとの関係を悪化させなくてすみますからね。

M:そこをビジネスライクに話をするというのは、日本人にはなかなかできないことですよね。

R:それに、今のサッカー界は苦しくなっているから、その事態を突破するためにも代理人に頑張ってほしいと思います。

M:サッカー界の苦しい状況ってどういう部分でしょうか。

R:ズバリ言うと、選手や監督の年俸が低いということです。選手や監督はみんなサッカーが好きだけど、サッカーの仕事では他の仕事ほどの金額がもらえないことがあるんです。サッカーの仕事のほうが金銭面では苦しいけれど、サッカーが好きだし、恩返しをしたいと思って引き受けたとします。だけどすぐに契約解除になる可能性だってある。そんなとき、元の仕事には戻れないし、かといって別の仕事がすぐ見つかるはずもない。そう考えたらサッカーの仕事をできる人は、もともとお金を持っている人だけということになってしまうんです。

M:そうならないためにも、代理人の人に頑張って立場を守ってもらわないと行けないんですね。

R:フロントが守ってくれると本当はいいんでしょうけどね。

M:プロに夢がないと苦しいですね。子どもたちも親も、サッカーのプロになってほしいと思うような環境はほしいところです。サッカー界もデフレ・スパイラルから抜け出さないといけませんね。

R:ときとして、そのための悪役をかってくれているのが代理人だと思います。大変だけど重要な役割を果たしてくれているんですよ。だから僕は代理人制度に賛成です。だまされる感じになったこともあったけどね(笑)。