[6.20 W杯F組第2節 日本 4-0 チュニジア モンテレイ]

 2試合で22人を起用して勝ち点4を手にした。初戦のオランダ戦(△2-2)から先発4人を入れ替え、選手交代でも5枚のうち4枚はW杯デビューとなる選手を起用。結果的に登録メンバー26人のうち、GK早川友基、GK大迫敬介のほか、DF長友佑都、体調不良の影響でベンチ外だった追加招集のFW町野修斗を除く22人がピッチに立った。

 前回のカタールW杯では、2-1の逆転勝利を飾ったドイツ戦から先発5人を入れ替えた2戦目のコスタリカ戦に0-1で敗戦。日本代表の森保一監督は試合後の会見で、前回大会の経験から先発の変更に躊躇はなかったかと聞かれ、「前回カタールW杯の経験を踏まえて今日の布陣を組んだということはなく、今のチーム状況を見たときに、今日の試合に挑むメンバーとしてベストな先発ということで選んだ」と回答した。

「カタールの経験からすれば、勝っていたら代えていないかもしれない。実際、ケガ人が出たこともあるし、ケースバイケースで、絶対にターンオーバーしていくと決めつけていくことは北中米W杯ではしないようにしようと、自分の中で柔軟に決めていった結果、今日のベストということで先発を決めた」

 もしもオランダ戦で勝ち点3を獲得していたら、メンバーを入れ替えることなくチュニジア戦で2連勝を目指し、グループリーグ突破を確定させてスウェーデン戦でターンオーバーという考えもあったのかもしれない。しかし、実際には2度のビハインドを追いついたとはいえ、オランダ戦の結果は勝ち点1。グループリーグ突破の行方は最終戦までもつれ込むことを見据え、先発4人変更という判断につながったようだ。

 MF久保建英の負傷というアクシデントもあった。シャドーのポジションではMF伊東純也とMF鎌田大地を起用。オランダ戦ではボランチだった鎌田のポジションを一つ上げ、結果的に先制点を決める活躍につながった。森保監督は「(鎌田)大地はここのところボランチで起用しているが、今のチーム状況を考えて、シャドーに回ってもらって、チームのコントロールをシャドーからやってもらうことを考えた」と説明。「今日も得点を決めてくれて、シャドーで起点になるだけでなく、危険なところに入って、チームを勢いづける素晴らしいプレーでゴールを決めてくれたと思う」と称えた。

 最終ラインでもオランダ戦で先発したDF谷口彰悟、DF渡辺剛をベンチに置き、DF板倉滉、DF冨安健洋を先発起用。「この2人も我々のチーム作りの中で中心的に活躍してくれていた選手。ここのところケガがちで、なかなか代表活動に参加できなかったが、彼らの実力を疑う余地はない。W杯基準で戦える選手ということで、これまでもずっと見てきた」。絶大な信頼を口にする指揮官は「国内でのキャンプ、アイスランド戦、モンテレイでの事前キャンプ等々、彼らがコンディションを上げてきているのは把握できていた。一戦目、(谷口)彰悟と(渡辺)剛も頑張ってくれていたが、彼らにチャンスを与えてもいいかなと思い、起用した」と決断した。

 途中出場した5人のうちDF菅原由勢を除く4人はいずれも今大会初出場。DF瀬古歩夢、DF鈴木淳之介、MF鈴木唯人、FW後藤啓介がW杯デビューとなり、オランダ戦がW杯初出場だったMF中村敬斗、MF佐野海舟、GK鈴木彩艶、渡辺、菅原、FW小川航基、FW塩貝健人に続いて計11人がこの2試合でW杯デビューを果たした。

 会見では、チームにはまだまだ余力があるのではないかという質問に「おっしゃるとおりだと思う」と同調。「チームとしてケガ人が出るのはもちろん残念で、チームにとっても痛いが、だれが出ても勝つ、だれと組んでも機能するというテーマを持ってチーム作りをしてきた。今のベストがベストということで、選手たちが誇りと自信を持ってプレーしてくれているのかなと思う。まだまだ経験の浅い選手も多い。チームとして伸びしろがあると思う」と胸を張った。

(取材・文 西山紘平)