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2026年6月15日、中国メディアの21世紀経済報道は、中国で低金利を背景に個人預金が急減し、非銀行系金融機関へ巨額の資金が移動する「預金の引っ越し」が起きていると報じた。

記事は、中国人民銀行のデータによると今年4月と5月の2カ月間で個人預金が合計2兆500億元(約49兆円)減少し、2カ月連続の減少ペースとしてはこの10年で最大規模になった一方で、財テク商品、投資信託、保険に代表される非銀行系金融機関の預金は3兆6100億元(約86兆円)の大幅な増加になったと伝えた。

その上で、定年退職した上海市の元教師が大幅な金利低下を理由に満期を迎えた定期預金の大部分を固定収益型の理財商品や貯蓄型保険に切り替えた事例を紹介。国家金融・発展実験室の曾剛(ツェン・ガン)副主任が「巨額の高金利預金が集中して満期を迎え、預け直しの金利が歴史的な低水準にまで低下しているという二つの力が重なり合った結果」と分析したことを紹介した。

そして、大手国有銀行の3年もの定期預金の店頭表示金利が23年当時の2.6〜2.8%から今年初めには1.25%にまで低下したことで大きな心理的落差と金利差が生じているとした。

記事はまた、以前に個人預金が2カ月連続で減少した15年4〜5月は株価急騰局面での単一的な資金流入だったのに対し、今回はリスクを嫌う中高年層を中心に銀行の理財商品、マネー・マーケット・ファンド(MMF)、債券型投資信託、貯蓄型保険などの固定収益型商品へと流れる「分散化、低リスク化」の特徴を示していると解説した。

その一方で、資金が非銀行系預金へ移動することで商業銀行の負債管理能力が試されていると指摘。利ざや縮小の圧力を和らげるために10行以上の民間銀行が相次いで3年期や5年期の定期預金商品の内容変更や販売停止、金利逆転などの負債コスト調整に動いていると紹介。曾副主任が銀行に対して、資産管理業務への転換加速、負債構造の最適化、顧客への総合的なサービス深化という三つの対応策を提言したと伝えている。(編集・翻訳/川尻)