2026年秋に開催されるアジアパラ競技大会、そのステージに立つことを夢見て、地元・愛知の知的障がい者のダンスチームが練習を続けています。「頑張れば夢はかなう」挑戦を続けるメンバーたちの姿を追いました。

 名古屋で5月31日、アジアパラ大会をPRするイベントが開かれました。bless4など人気のアーティストとともにステージに立ったのは、地元・愛知のダンスチーム「Joyboy」です。




 メンバー全員にダウン症や自閉症、知的障がいなどがありますが、その活躍が認められ、アジアパラ競技大会では前夜祭のステージに立ちます。

「Joyboy」を指導する福地龍介さんは、約30年前から障がいのある人たちにダンスを教えています。きっかけは福祉施設で働く中で、障がい者との接し方に疑問を抱いたことでした。




福地さん(2007年):
「『かわいそうだ』という前提で、『やれないことを無理にやらなくてもいいよ』とか『やれることだけやっていればいいよ』とか、“介護”としてすぐに手を差し伸べてしまう」

 福地さんは1997年にダンスチームを結成しました。最初は体を動かすのが精一杯、動きもバラバラで、ダンスと呼べるものではありませんでした。それでも「頑張れば夢はかなう」と粘り強く指導を続け、ゆっくりと着実に力をつけてきました。

 現在、Joyboyのトップチームのメンバーは6人、最年少の服部みのりさん(26)はダウン症です。




服部みのりさん:
「楽しいですね。みんなとこうやってできる感じが。(Q.もうすぐイベントですが)緊張が半端ないです」

 みのりさんがメンバーと一緒に練習できるのは週に1回のみ、他のメンバーとリズムが合わなかったり、動きがうまく揃いません。福地さんは時に厳しい声をかけながらも、全力でメンバーと向き合います。




福地さん:
「本当に素直だと思います。(メンバーは)宝物ですね。お母さんたちにも恩返しがしたいんです。20年近く、お父さんやお母さんが送り迎えしている。『こんなところに立てたんだ』と思っていただけるようなものができたらなと」

 5月31日に名古屋のアスナル金山で行われたアジアパラ大会のPRイベント。




 多くの観客の前で、Joyboyのメンバーがダンスを披露します。

 本番前、みのりさんは緊張のあまり涙がこぼれます。

服部みのりさん:
「大丈夫かな?」

Joyboyのメンバー:
「大丈夫!間違えても大丈夫!」

 この日のために7カ月間練習を重ね、緊張していたみのりさんも熱いダンスを披露しました。




服部みのりさん:
「うまくできたなと思います」

 ほっとした表情のみのりさん、目には涙が浮かびます。見守ってきたお母さんは…。

みのりさんの母親:
「頑張っていると思います。こっちがここまでだと決めずにチャレンジさせれば、私たちが思うよりも、もっと上を目指せるんだと感じました」




 そして、目指すはアジアパラ大会。既に前夜祭への出演が決まりましたが、夢はさらに広がります。

福地さん:
「できれば開会式か閉会式、もっといろんな人が見ているところで披露したいというのが僕の次への目標です。そこで恥ずかしくないパフォーマンスができるように練習していきたいと思っています」