日本代表の練習に参加した小川航基【写真:増田美咲】

写真拡大

小川航基は初のW杯メンバー入りを果たした

 森保一監督率いる日本代表が5月25日、千葉県内で北中米ワールドカップ(W杯)に向けて始動。

 多くのファン、サポーターが見守る中で約1時間のトレーニングを行った。初のW杯メンバー入りを果たしたFW小川航基NECナイメヘン)は「得点を決める気しかしない」と静かな自信と覚悟を語った。

 W杯メンバー発表の朝、小川は自宅でその瞬間を迎えた。名前を呼ばれた時の感情を「今まで感じたことのない感情」と表現し、喜びと同時に、ここまで関わってくれた人々への感謝の気持ちが込み上げてきたという。

 発表前の約2週間は、これまでにない感覚に包まれていた。「なんかソワソワする感じというか、前日は会話をしているけど、それが抜けていってしまうような感覚ではありました」。それほどまでに大きな意味を持つ舞台だったことは、いま改めて実感していると話す。

 2022年のカタール大会、仲間たちが戦っている姿をテレビ越しに目に焼き付けた小川は、「4年後に出て点を決める」と公言していた。あれから時が経ち、ついに夢の舞台にたどり着いた。ただ、そこに慢心はない。「僕が言ったのは得点を取るということ。ようやくその夢へのチャンスをつかんだところ。ここからが勝負だと思います」と気を引き締めた。

 得点への自信は揺るぎない。「このチームには素晴らしい選手が周りにいて、ボールも出てくる。得点を決める気しかしない」。スタメン争いにも意欲的で、「僕は与えられた時間の中で得点を取る確率が高いですし、プレーする機会を得られれば、必ずゴールを決めてチームの助けになることができる」と言い切った。

 得点嗅覚の核心にあるのは、クロスへの入り方だ。前田遼一コーチも「独特の感覚がある」と評するそのプレーについて、小川自身はこう語る。

「得点を取るためには準備が一番大事。ボールがどこに来るかという感覚は自分の中ですごく持っていて、クロスから得点にならなくても触る回数は断トツで多いと思っている」

 高さだけでない、緻密な駆け引きと先読みが生み出す独自のストライカー像がそこにある。

 最後に問われた大会への思い。小川の答えはシンプルだった。

「このチームでしっかりと優勝を目指して頑張ります」

 4年越しの誓いを胸に、28歳のストライカーがいよいよ夢の舞台へ挑む。(林 遼平 / Ryohei Hayashi)