奥能登の新病院構想 自治体要望の分べん機能導入 医療従事者不足で石川県は慎重姿勢
奥能登地域に建設が構想される新病院に関する検討会が7日、石川県庁で行われ、県側は自治体が要望している分べん機能を導入しない案を示しました。
輪島市の地域医療の中核を担う、市立輪島病院。
市立輪島病院・田中 佐一良 病院長:
「こちらが、産婦人科の外来になります」
地震前まで奥能登で唯一、分べんができた輪島病院。
過去に新生児が亡くなる医療ミスが起きて以来、金沢から医師を派遣してもらい、医師が複数人となる体制をとってきました。
市立輪島病院・田中 佐一良 病院長:
「妊娠は長いので、その間に出血したり流産の危険になったりしますので、その時、妊婦さんはすごく不安を感じられると思いますけれど、現状週2回だけ、出産は金沢、七尾でできるんですけれど、移動距離が長いというのがありますので、できうることなら奥能登地区で出産ができる体制が確保できれば、それが一番いい」
現状、分べんできる病院がない奥能登。
その産科医療をどうしていくのか…
石川県庁では7日、関係者による検討会が開かれ、奥能登の市長や町長からは新病院への分べん機能を求める声が相次ぎました。
輪島市・坂口 茂 市長:
「出産を希望している方々に、安全は分かるのですが、安心感与えられるかというのが非常に大事なものだと思う。(そうしないと)輪島市から出ていかなくてはならない」
穴水町・吉村 光輝 町長:
「(奥能登4市町は)足並みを揃えている。新病院については産科を強く要望したい」
病院関係者は…
石川県立中央病院総合母子医療センター・佐々木 博正 センター長:
「(分べんは)いつカウントダウンが始まるか予測できないロケットの打ち上げみたいなもの。膨大な人的物的リソース(資源)を必要とするし、どんなに慎重に準備をしてもトラブルは必ず起こる」
こうした中、石川県の担当者は医療従事者の確保に課題があると説明。
出産時の宿泊費支援や分娩施設へ搬送する取り組みを紹介した上で、新病院に分べん機能は導入せず、出産はリスクに応じて金沢市と七尾市の病院が分担する案などを示しました。
これまで、新病院の建設に慎重な姿勢を示してきた石川県の山野知事。
今後については…
石川県・山野 之義 知事:
「これまでの2年強(検討会で)議論されてきました。その議論は尊重していかなくてはいけない。総合的に考えていけなければならないと思っている」
石川県は今年度中に新病院の基本構想をまとめる方針で、分べん機能に関しては、検討会に分科会を設置し、議論を継続します。
