失敗しない!アボカドの選び方から追熟、切り方、硬かった時の対処法まで完全攻略。「和えるだけ」の絶品レシピも紹介
“野菜ソムリエ上級プロ”で“果物ソムリエ”の堀基子さんが、旬の野菜と果物のおいしさを引き出す技を紹介する本連載。今回は、サラダにトーストに活躍する「アボカド」です。難しい食べごろの見極め方や、切って硬かった時の対処法まで徹底解説します。
文・写真=堀基子
食べごろの見極め方と「追熟」の方法
アボカドは食べごろの見極めが難しい野菜・果物のひとつです。私も何度も失敗を重ねてきました。
よく「柔らかい感触のものを」といいますが、店頭で選ぶときに指でグイグイと押して硬さを確かめるのは厳禁です。全体に色が黒っぽく、手のひらでやさしく包んでみて柔らかさを感じたら食べ頃のサインです。
また、熟すとヘタと実の間に隙間ができてくるので、すぐに食べたいときはヘタの隙間をチェックしましょう。
ただし、ヘタが浮き過ぎていたり、取れてしまっているものは、熟し過ぎている場合があるので要注意です。
熟し過ぎたアボカドを避けたいなら、まだ緑色のものを購入して、自宅で追熟するのもいいと思います。まだ緑色のものは3日から1週間ほど常温で追熟させます。早く熟させたいときは、ヘタを取り除いて紙袋に入れておきます。バナナやりんごを一緒に入れておくと、より早く熟します。
黒い筋や斑点は食べてOK?
アボカドを切ってみて、黒い筋や斑点を見つけたときも、食べていいのか迷いますよね。
黒い筋はアボカドの維束管という繊維が酸化して黒く変色したもの、黒い斑点はポリフェノールなどだとされていて、食べても問題ありませんが、味や食感が劣る場合もありますので、気になるなら取り除きましょう。
他の果肉の部分に変色がなければ、そのまま使って大丈夫です。もしも果肉が熟し過ぎて全体的に変色していたり、異臭がする場合は、残念ですが食べるのは諦めましょう。
切って硬かった時のレスキュー方法
切ってしまってから、まだちょっと硬かったなというときは、電子レンジで加熱すれば柔らかくなりますが、特有の濃厚な味わいは欠けるので、加熱調理がおすすめです。
薄力粉をまぶしてフライドポテトのように揚げたり、天ぷらやソテーにできるのは、硬いアボカドならではの楽しみ方です。濃厚さを補うために、豚肉で巻いて焼いたり、チーズと合わせてグラタンにしても美味です。
切り方と保存のコツ
【切り方】
(1)アボカドを切る際は、まな板の上に横向きに置き、ヘタのある側から種に当たるまで包丁を差し込み、種に沿って縦に1周グルリと切れ目を入れます。
(2)両手でアボカドをしっかりと握り、反対方向にひねって半分を外します。
(3)続いて、種のない側は、そのまま縦半分に切ると、完熟しているものなら手で簡単に皮がむけます。
(4)残った種付きの半分も、種に沿って縦半分に切れ目を入れ、ずらすように2つに外せば、種を指でつかんで外せますし、同様に皮も手でむけます。皮が手でむきにくいときは、果肉と皮の間にスプーンを入れて、果肉をすくい出します。
縦半分に切ったアボカドは、そのままの形を生かしたメニューにしたり、縦に薄切りにしたり、横にスライスすることもできます。縦4等分は、縦のくし切りや、サイコロ状にカットするのに便利です。
【保存】
アボカドはカットして空気に触れると変色しやすいので、切ったらすぐにレモン果汁をかけ、ラップで密封します。
「森のバター」は栄養たっぷり
アボカドは熱帯アメリカ原産で、生産量世界一のメキシコをはじめ、ニュージーランド、アメリカのカリフォルニアやフロリダなど、温暖な地域で栽培されています。日本の店頭に並ぶ9割以上はメキシコ産で、年間を通じて輸入品が店頭に並んでいますが、近年は和歌山県、愛媛県、沖縄県などでも生産されています。
濃厚でクリーミーな味わいから「森のバター」と呼ばれ、健康を守るのに欠かせないビタミンやミネラル、すぐれた抗酸化作用を持つ黄色の天然色素成分ルテイン、腸内環境を整える働きが期待される食物繊維など多彩な栄養素が含まれています。
「和えるだけ」のおいしい食べ方
アボカドは、メキシコ料理でおなじみのワカモレの他、サラダ、ディップ、ソース、スープ、和え物、寿司の具、スムージーなど、さまざまな料理に使えます。
また、ツナと玉ねぎや粒マスタードを加えてマヨネーズでディップにするのもおすすめ。
ほかにも、角切りにしてフェンネルとゆで卵を加えてマヨネーズで和えてクラッカーにのせたりして楽しんでいます。
最後にお気に入りの簡単メニュー「セビーチェ」をご紹介しますので、ぜひお試しくださいね。
「アボカドたっぷりセビーチェ」
冷たいビールや白ワインによく合う、色とりどりの野菜とシーフードで作る簡単メニューです。セロリなどお好みの野菜を加えてどうぞ。まぐろや白身の刺身でもよく合います。
■材料(2人分)
アボカド 1個
黄パプリカ 1/2個
紫たまねぎ 1/2個
ミニトマト 5個
きゅうり 1本
刺身用タコ 80g
小海老80g
オリーブオイル 大さじ4
ライム果汁(なければレモン果汁) 大さじ2
ハーブソルト 小さじ1
タバスコ 少々
■作り方
(1)アボカドと黄パプリカと紫たまねぎは1.5センチ角に切り、ミニトマトは1/4に切り、キュウリは縦1/4に切ってから1.5センチに切り、タコと小海老も同じ大きさに切りそろえます。
(2)(1)に、オリーブオイル、ライム果汁、ハーブソルト、タバスコ少々を加えて混ぜ、冷蔵庫で冷やし、器に盛ります。
堀 基子(ほり・もとこ)
野菜ソムリエ上級プロ。1961年生まれ、東京都出身、沖縄県在住。ベジコラボokinawa代表。
