Ryota SATO

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2026年4月22日、東京・恵比寿の隠れ家的なカースポット「PEACHES GARAGE」にて、1日限りの特別なイベントが開催された。展示されたのは先だって開催された「AUTOMOBILE COUNCIL 2026 (オートモビル カウンシル)」にて、日本初上陸を果たしたばかりの、空冷エンジンの究極の進化形を提示する「Gunther Werks(ギュンターワークス)」。告知が限られていたにもかかわらず、会場には彼らの生み出す芸術的なプロダクトを一目見ようと、多くのエンスージアストたちが詰めかけた。

【画像】993ベースの究極のレストモッド、Gunther Werks(写真20点)

あらためて「Gunther Werks」について触れておく。同社は、ポルシェ911(特に最後の空冷モデルである993型)をベースに、現代の最新技術と最高級の素材を惜しみなく投入して「レストモッド(レストア+モディファイ)」を行うことで世界的に名を馳せているブランドだ。オリジナルへの深い敬意を払いながらも、フルカーボンファイバー製の超軽量ボディや、一流メーカーとの専用開発によるタイヤ、ブレーキ、サスペンション、そしてエンジンそのものを搭載し、現代のハイパーカーに匹敵するパフォーマンスを与えている。ドイツのクラフツマンシップとモータースポーツの魂を現代に蘇らせるその手法は、単カスタムの域を超え、もはや「動く芸術作品」として世界に知られる。

今回のポップアップの舞台となった恵比寿の「PEACHES GARAGE」は、洗練された都会のガレージ空間。会場内には、Gunther Werksの代名詞とも言える美しい織り目を見せるカーボンファイバー製のボディパネルや、精緻な削り出しのオリジナルパーツがアートピースのように展示され、来場者たちはブランドの世界観にどっぷりと浸っていた。スタッフとファンが熱心に車のディテールや哲学について語り合う姿があちこちで見られ、1日限定であることが惜しまれるほどの熱気に包まれていた。

そして、このイベントでは日本のファンにとって最大のサプライズとなる情報もアナウンスされた。「Gunther Werks Japanの代表であるAUTO DIRECTの角田淳氏によると、今年の11月には、ついに日本国内で公道走行が可能となるGunther Werksのコンプリート車両が上陸するという。これまで海外のモーターショーやSNSでしか見ることができなかったあの究極の空冷マシンが、日本の公道(ストリート)を走る日が現実のものとなる。11月の本格上陸に向け、今回の熱狂的なポップアップショップはその序章に過ぎなかったと言えるだろう。日本の自動車カルチャーに新たな歴史が刻まれる瞬間を、今から心待ちにしたい。

文:前田陽一郎 写真:佐藤亮太
Words: Yoichiro MAEDA Photography: Ryota SATO