「ファジアーノ岡山『地熱』の奇跡 親会社なき市民クラブがどうやってJ1昇格を遂げたか」

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 「岡山にJクラブを」と願い、力を尽くした市井の人々の狂熱に迫る「ファジアーノ岡山『地熱』の奇跡 親会社なき市民クラブがどうやってJ1昇格を遂げたか」(島沢優子著)が、竹書房から24日に発売される。定価1980円(税込)。

【見どころ】

 GMは元経産省官僚、社長は元ゴールドマン・サックス執行役員、地元企業の社長は無給でフロントに。異端の経済人たちが土台を築いたファジアーノ岡山。

 「失われた時代」の真っただ中で、プロスポーツ不毛の地になぜJ1チームが誕生したのか。

 森保JAPANの命運を握る新戦力・佐野航大を育てた「サポがプーイングをしない文化」の起点とは。

 県リーグ、地域リーグ、JFL、J2、そして2024年、J2リーグ5位からプレーオフを制しJ1に昇格。翌25年、初めてのJ1はホーム戦「1年で(J2へ)落ちる」と言われながら、鹿島、柏、広島など上位クラブにも白星を挙げ13位で残留を果たし、かつて「プロスポーツ不毛の地」と言われた土地に旋風を巻き起こした。

 予算400万からスタートした親会社を持たない市民クラブが、「子どもたちに夢を!」という理念のもとひたむきに、全力で取り組み悲願のJ1初昇格を掴んだ奇跡のストーリー。

【あらすじ】

 県リーグ1部だったファジアーノ岡山は、中国リーグ、JFL、J2を経て2024年、J2リーグ5位からプレーオフを制しJ1に昇格した。翌25年、初めてのJ1はホーム戦「1年で(J2へ)落ちる」と言われながら、鹿島、柏、広島など上位クラブにも白星を挙げ13位で残留を果たした。しかも本拠地全試合でホームエリアチケットが完売。かつて「プロスポーツ不毛の地」と言われた土地に旋風を巻き起こした。

 米ゴールドマン・サックス証券で執行役員まで上り詰めた岡山生まれの木村正明氏が社長となり、株式会社化したのが06年。予算400万からスタートした親会社を持たない市民クラブが、一体どうやって21年でJ1昇格まで上り詰めたのか。そこには「この町にJクラブが欲しい」と願い、力を尽くした市井の人々の「地熱」があった。

 それは奇跡か、それとも必然か。岡山に移住したスポーツジャーナリストが、ファジアーノ岡山の歴史の1ページにかかわった60数名の人たちに取材し、完成させた意欲作。

■第1章 新参者の矜持(きょうじ)

――J2リーグ5位から昇格「J1に挑む」 2024〜2025

一度も口にしなかった「J1残留」

「奇跡のような順位」

龍之介が成長した理由

■第2章 熾き火が生まれた日

――茶飲み話から始まった「岡山にJクラブを」 1993〜2005

茶飲み話から始まった夢

岡山県1部リーグからのスタート

伝説のサポーター

■第3章 サポーターという推進力「地域リーグの壁」

――2005〜2006

「サッカー」を使わず仲間を集めよう

クラブ解散のピンチで頭に浮かんだ名前

東京から金持ちの社長が来る

■第4章 地元企業に言われた「サッカーとか知らんよ」

――涙の大リストラからJFL昇格 2006〜2007

初代GMは元経産省官僚

Jへの道のりで最難関の大会

重なり合った奇跡

■第5章 奇跡のトリオ

――プロスポーツ不毛の地にJ2クラブ誕生 2008〜2014

夢パスとファジフーズ

わずか1年でJ2昇格

3人がめぐり逢った奇跡

■第6章 強くなった背景

――J2生活16年の成長と培った文化 2015〜2025

能楽でいう「後見」の役目

木山を力づけた妻の言葉

「奇跡みたいなことが起きとんじゃないか」

■第7章 雉は飛べるのか

――ファジアーノの未来 2026〜

異端のGMが追求した「子どもの専門家」

地方の自立は個の自立につながる。