「なぜ転落したのか」悩める怪物の苦しい現況 米記者が断言した佐々木朗希が受けるド軍だからこその“恩恵”「他球団なら未熟な投手は3Aに送る」

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なかなか明るい材料が見いだせずに、苦心の投球が続いている佐々木(C)Getty Images

 果たして、どう復活を遂げるか。暗中模索の日々を送る「令和の怪物」こと佐々木朗希(ドジャース)が注目を集めている。

 メジャー2年目を迎え、リリーフ起用からの先発再挑戦を決意した佐々木だが、ここまでのプロセスは芳しくない。とにかく投球が安定しないのだ。

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 オープン戦を4登板で防御率13.50、WHIP2.70、被打率.310、与四球率12.15という散々な内容で終えた24歳は、先発ローテの一角に入ったレギュラーシーズン開幕後も調子は上がらず……。ここまで3登板で、防御率6.23、WHIP1.85、与四球率6.92、被OPS.887と打ち込まれている。

 現地時間4月12日に行われた本拠地でのレンジャーズ戦は、4回(94球)を投げ、被安打5、2失点とまずまずの内容で終えた佐々木。だが、渡米後自己最多の6奪三振とワーストタイの5四球という表裏一体の結果は、継続性の悩みが解消されていない現状を物語るものでもあった。

 当然ながら「結局、いつもと同じ課題。もっと積極的にバッターを攻めることに集中すべきだ」(ダルトン・ラッシング捕手談)と叱咤される現状は、周囲の期待に応えられているとは言い難い。ゆえに彼に対する評価はシビアだ。

 米版『Yahoo! Sports』のジェイク・ミンツ記者は、ここまでの佐々木を「気まぐれな投手」と指摘。続けざまに「カウントで追い込まれることが多く、本塁打を許しては、四球を連発する。時折、一筋の光が差し、怪物の面影が垣間見えることもあるが、ササキの2年目のシーズンは極めて不安定なスタートを切っていると言わざるを得ない」と論じている。

 おそらく、野球界の常識で考えれば、佐々木のようなプロスペクトが課題に直面した場合においては、メジャーよりもレベルが下がるマイナーで再調整をさせるのが最適解ではある。

 しかし、開幕18試合で14勝4敗と大幅に勝ち越しているドジャースは、その“余裕”を佐々木のスキルアップに費やしている。デーブ・ロバーツ監督を筆頭に、ドジャース首脳陣からはマイナー組織に落とさずに改善させる意向は見て取れる。

 そうした状況についてもミンツ記者は「ほとんどの球団であれば、未熟な若手投手はトリプルAに送って、よりリラックスした環境で育成させる」とキッパリ。その上で「だが、ドジャースは違う。彼らのロースターならメジャーリーグレベルで“実験”を行うことができるからだ」と指摘し、佐々木の現状を論じている。

「なぜ、ササキは将来有望な剛腕からストライクゾーンにすら投げられない投手へと転落してしまったのか? 球団のスカウティングが失敗したのか? それとも彼自身が大きく変わってしまったのか? 彼がかつての姿を取り戻すかは現時点では分からない。

 だが、幸いなことに、豊富なタレントを揃える球団にとって、ササキの現状は大きな問題ではない。もちろん課題がブレイク・スネルが故障者リストから復帰する5月下旬までに解消できれば素晴らしいが、仮に解決できなくても、それはそれ。構わない。その時点で、ドジャースはササキをトリプルAに送るか、昨年と同様にふたたびブルペンに配置すればいい。今は誰もが『ストライク投げてほしい』と願っている」

 果たして、佐々木はどのように復活の道筋を歩むのか。その道のりは現時点で険しいままだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]