「ラミネートベニア」で前歯を美しく!削る量やホワイトニングとの違い【医師解説】
「歯の色や形が気になる」「歯のすき間を治したい」といったお悩みを解決する選択肢の1つに、「ラミネートベニア」という治療法があります。ラミネートベニアは歯を削る量を最小限に抑えながら、前歯の見た目が改善できる治療法として注目を集めています。今回は、ラミネートベニアのや特徴メリット・デメリット、適応について、「ブランデンタルクリニック」の溝口先生に解説していただきました。
監修歯科医師:
溝口 久勝(ブランデンタルクリニック)
福岡歯科大学卒業後、広島大学で研修医過程を修了。2024年、地元である広島に「ブランデンタルクリニック」を開業。患者一人ひとりの背景を考慮しながらニーズを的確にとらえ、口腔環境をより健康に、より長く良好に保つための治療を提供している。小児から成人まで対応できる年齢層も幅広く、予防的な要素を含む審美治療への思いは熱い。
編集部
ラミネートベニアとはどのような治療ですか? 目的や特徴について教えてください。
溝口先生
ラミネートベニアは、薄い板状のセラミックを歯の表面に接着する治療法で、上の前歯の見た目を改善する目的でおこないます。色調の改善や、軽度の歯並びの乱れや歯と歯の間のすき間の改善をする治療などに適しています。通常の被せ物とは異なり、歯を大きく削る必要がないため、できるだけ天然歯を残したまま見た目を美しく整えられるのが大きな特徴です。噛み合わせの改善というよりも、審美的な改善を重視した治療法と言えます。
編集部
具体的に、どのようなお悩みのある人にラミネートベニアは適していますか?
溝口先生
「歯の色に関して悩んでいる人」に適していると言えるでしょう。例えば、ホワイトニングでの改善が難しい歯の変色で悩んでいる人や、西洋人のような白い歯になりたい人にはおすすめです。日本人は西洋人と比べてエナメル質が薄いため、ホワイトニングだけでは天然の歯を白くすることに限界がありますが、ラミネートベニアであればご希望の白さが実現できます。また、軽度の歯の傾きや捻れ、歯と歯のすき間などの見た目の問題が気になる人にも適しています。
編集部
ラミネートベニアのメリットを教えてください。
溝口先生
最大のメリットは、歯を最小限しか削らないため、歯への負担が少ない点です。また、使用するセラミックは汚れや着色がつきにくいという特徴があります。これはセラミックの容器(陶器)とプラスチックの容器を比べた場合、お茶碗の方が圧倒的に汚れにくいのと同じ原理です。汚れが付きにくいため、むし歯リスクが減らせるのもセラミックの利点と言えます。さらに、セラミックは透過性が高いため自然な仕上がりが実現できるほか、患者さんのニーズに合わせて形を調整できるのも大きなメリットです。
編集部
では、デメリットについてはいかがでしょうか?
溝口先生
デメリットとしては、自由診療となるため費用が高額になる点が挙げられます。また、歯を削らないノンプレップベニアを除き、通常のラミネートベニアでは歯を削る必要があるため、不可逆的な治療となってしまうのもデメリットです。加えて、歯の大きな形状の変化や歯並びの乱れには対応できないという制限もあります。
編集部
ラミネートベニアを希望しても、適応できないケースはありますか?
溝口先生
ラミネートベニアは上の前歯を対象にした治療なので、下の前歯の変色や形の改善に用いることはできません。また、重度のむし歯や歯周病がある場合も、土台が弱っているため治療の対象外となります。そのほかに、歯ぎしりや食いしばりの習慣がある人、下顎の前歯が上顎の前歯より前に来ている人(反対咬合の人)、前歯の突き上げが大きい人は、ラミネートベニアが剥がれたり割れたりするリスクがあるため適していません。加えて、歯並びの治療を希望する人の場合は、ラミネートベニアで適切に修復できるかを慎重に精査する必要があります。
※この記事はメディカルドックにて<「ラミネートベニア」が向いている人の特徴はご存じですか? 費用や注意点、メリット・デメリットも歯科医が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
