日本製鉄は3月27日、マツダと共同で第10回「ものづくり日本大賞」の製造・生産プロセス部門において経済産業大臣賞を受賞したと発表した。同社は3月16日付で公表した製品・技術開発部門での同大臣賞受賞とあわせ、ダブル受賞となった。

新技術を適用した構造部品を採⽤しているCX-60

○今回の受賞案件

「ものづくり日本大賞」は、経済産業省、文部科学省、厚生労働省、国土交通省の4省連携により2005年8月に創設された表彰制度で、2年に一度実施されている。

今回の受賞案件は「性能・軽量化・コストを両立しつつ従来工法比で生産性4倍に引き上げた世界最高効率ホットスタンプ加工技術の開発」。代表企業はマツダで、日本製鉄や日鉄テクノロジーの関係者らがグループメンバーとして名を連ねた。

ホットスタンプ(熱間プレス加工)は、材料を900℃以上に加熱した後、軟らかい状態で成形し焼入れを行う工法で、複雑な形状と2.0GPa級の高強度を得られることから、世界的にも需要が拡大している。

ただ、従来工法では加熱工程、冷却工程、レーザーカット工程が必要で、生産性やコスト面で課題があった。

1.8GPa級アルミめっきホットスタンプを使用したBピラー

今回の技術開発では、部品構造の進化や独自の金型構造等により、Bピラーでのレーザーカット工程廃止を世界で初めて実現。CO2排出量を抑えつつ生産性・コストを大幅に改善し、世界最高効率での量産を実現したとしている。マツダは今後、生産車種への適用拡大を予定している。

日本製鉄は、高強度化と遅れ破壊特性を両立したアルミめっき1.8GPa級ホットスタンプ用鋼板を開発するとともに、衝突解析および試験評価により、本材料をマツダの新たなホットスタンプ工法に適用した際の部品構造の最適化を検討したという。