「答えはトレードしかない」キム・ヘソンの3A降格に韓国メディアで広まる落胆 強まるドジャースへの不満の声「彼はアマ選手ではない」

ユーティリティーとして出場機会が与えられると期待されたキム・ヘソンだったが……(C)Getty Images
打率.114と精彩を欠いた若手有望株の抜擢
勝負の2年目もスタートはマイナーとなった。現地時間3月22日、ドジャースは、韓国人内野手のキム・ヘソンが3Aに降格すると発表。球団のトッププロスペクトだったアレックス・フリーランドが、開幕ロースターに名を連ねる形となった。
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数字上は悪くはなかった。今春にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参戦していたキム・ヘソンは、オープン戦で27打席というスモールサンプルながら打率.407、出塁率.448、OPS.967の好成績を記録。開幕をマイナーで迎え、代走や守備固めという限定的な起用法となった昨シーズンからの捲土重来に向け、自信を深めていた。
しかし、球団は「彼が3Aで証明するものはない」(デーブ・ロバーツ監督談)と、今春のオープン戦で打率.114と精彩を欠いたフリーランドの抜擢を決定。「ヘソンはいずれ我々の戦力として貢献してくれる」と将来的なメジャー昇格の可能性を示唆しつつ、有望株への経験を優先した決断理由を説いた。
正二塁手と見込まれたトミー・エドマンの合流が故障によって遅れているドジャースとしては、その間にチームの底上げを図りたかったのだろう。加えてキム・ヘソンとの3年契約にマイナー拒否権が付帯していなかったのも、決断を後押ししたと見られる。
しかし、キム・ヘソンに対して一向にチャンスが巡って来ない現状に韓国メディアは、憤りを覚えている。
今回の決定が同国内で「衝撃」「予想外」といった言葉で伝えられた中で、「もうトレードがなければ、キム・ヘソンは永遠にマイナーリーグとメジャーリーグの狭間に生きる」と辛辣な言葉を寄せたのは、日刊紙『Sports Korea』だ。同紙は「この先、エドマンが戦線に戻ってくれば、キム・ヘソンがドジャースでメジャーリーグに復帰する道は遠のく」と指摘し、こう結論付けている。
「結局のところ、答えはトレードしかない。昨シーズンは新加入選手だったために可能性は低かったが、ドジャースが事実上の戦力外として扱っている今なら(トレードの)可能性は十分にある。二塁のレギュラーを夢見ながら、またもマイナーに降格してしまったキム・ヘソン。彼の現状を変える唯一の解決策はトレードしかない。一刻も早くドジャースを脱出しなければならない」
冷遇に広まるドジャースへの異論
また、日刊紙『スポーツ朝鮮』も、ドジャースの決定に対して「ロバーツ監督の理不尽な言い訳」と反発。冷遇されるキム・ヘソンの現状を「事実上のアマ上がりのルーキーのようだ」と疑問視した。
「キム・ヘソンは一から育成を始めなければならないアマチュア上がりの選手ではなく、しっかりとメジャー契約を結び、すでに数年の経験を持つプロ選手だ。しかし、ドジャースは、昨年からずっとキム・ヘソンを事実上のルーキーのように扱っている。他のメジャーリーガーならほとんど触れないようなスイングのメカニズムも細かく注意し、矯正してきた。
それでも彼らがキム・ヘソンを打者としてまとも起用することはない。本人は『どのチームに行っても、競争を強いられるのがメジャーリーグ』と述べ、最強の戦力を誇るドジャースとの契約を後悔していないと語ったが、それでも開幕ロースター入りを逃した事実は、やはり気落ちさせられる。もうどうしようもない」
まともなチャンスも与えられず、序列が落ち込んでいるキム・ヘソン。彼がメジャーの舞台でトライし続けるには、トレードを望むしかないのか。それとも我慢強く研鑽を積み、マイナーで首脳陣を黙らせる結果を出すしかないのか。いずれにしても、27歳の韓国人スターの置かれた現状は厳しい。
