「もっと早く知りたかった…」電気代節約のウソ・ホント。エアコンの風量について専門家が解説
寒い冬場に「エアコン暖房」をフル稼働させ、電気代が気になった方も多いのではないでしょうか。だからこそ、夏に向けて電気代を賢く抑える方法を知りたいですよね。そこで今回は、意外と知られていない「電気代の節約術」について、家電王こと東京電力エナジーパートナーお客さま営業部の中村剛さんにお話を伺いました。

エアコンの風量を上げても電気代は変わらない?
夏場のエアコン節約術として、「設定温度を1℃上げる」という方法はよく知られています。しかし中村さんによると、風量設定にも効率的で快適な使い方があるそうです。
「サーキュレーターのように、エアコンのファンの力を最大限に生かすことです」(中村さん、以下同)
風量を弱くすれば電気代が安くなると思われがちですが、じつはそれは誤解。エアコン本体の冷暖房運転に比べて、風量を調整するファンモーターの消費電力は非常に少ないのだとか。
「機種やモードにもよりますが、大抵の場合、10Wから30W程度です。たとえば30Wのファンを1時間稼働させても、電気代は約0.93円(※)にしかなりません。この程度のわずかな電力で、室内の空気をしっかり循環させ、体感温度を快適に保てるなら、風量を積極的に活用しない手はありません」
※ 31円/kWh(税込み)「全国家庭電気製品公正取引協議会(目安単価)」
エアコンの風量設定を『弱』から『強』に変えると「消費電力がすごく増えるのでは」と気になる人もいるかもしれません。
「風量を強めると『電気代が高くなる!』と身構えてしまいがちですが、元の消費電力が非常に少ないので、たとえ2倍、3倍になったとしても、実際に加算される電気代はごくわずか。この差を気にして快適さを犠牲にするのはもったいないです」
サーキュレーターを活用して上手に効率よく

さらに中村さんがおすすめするのが、空気の循環を促すサーキュレーターを活用すること。
「サーキュレーターは電気代がかかると思われがちですが、先ほどのエアコンの例のように、ファンを回すモーターの消費電力は非常に少ないため、たとえば20Wのファンをつけっぱなしでも月額450円程度の電気代ですみます。エアコンの設定温度を頻繁に変えるよりも、サーキュレーターを併用して空気を循環させる方が、ずっと効率的で快適なんです」
3月とはいえ急に気温が下がる日も。そんな日は、エアコン暖房に加えてサーキュレーターを活用することで、短時間で効率よく部屋の温度を快適にすることができます。
「私自身も、リビングにはサーキュレーターを2台つけっぱなしにしています」
電気代が落ち着いている「春」は節約のチャンス!

空調の観点で見ると、「春」と「秋」は1年でもっとも電力を消費しない時期。
「夏や冬は、部屋の温度を快適にするために暖房や冷房を使いますよね。それに比べて春や秋は空調をあまり使わないため、特別なにもしなくとも電気代は下がる傾向にあります」
そのため、この時期は次に電気代が上がるときのための“準備期間”。
「このタイミングで、エアコンのフィルターなどをキレイにしておくのがおすすめです。冬じまいを適切にして、夏を迎える準備をするのが大事です」
中村さんによると、フィルターを掃除したエアコンとそうでないエアコンでは電気代に違いが生まれるそう。
「資源エネルギー庁のデータによると、フィルターを月に1回か2回清掃した場合と、フィルターが目づまりしているエアコン(2.2kW)を比較した場合、年間で約990円の節約になるという結果が出ています。エアコンのフィルターを掃除しておけば、次に使うときの効率が上がって電気代を抑えられるだけでなく、室内の空気もキレイに保てます」
エアコンの使用頻度が下がる今こそ、“効率のいい部屋”をつくるチャンス。次のピークに備えて、できるところから室内環境を整えてみてはいかがでしょうか。
