雪だるま銀河に宇宙のクリスマスツリー NASAが“冬をイメージした”4天体画像を公開
NASAの「チャンドラX線観測衛星(Chandra)」の運用チームは2025年12月22日、冬をイメージした4つの天体画像をまとめた“ホリデーカード”を公開しました。可視光・赤外線など他の望遠鏡のデータと、チャンドラがとらえたX線データを重ね合わせることで、宇宙空間に広がるガスや若い星の高エネルギーの活動を色分けして表現しています。
今回は、その4つの天体を紹介します。

「NGC 4782」「NGC 4783」:雪だるま銀河

からす座の方向に位置する2つの楕円銀河が、重なって見えることで“雪だるま”のように見えます。ハッブル宇宙望遠鏡の可視光データにチャンドラのX線データを重ねると、2つの銀河の間に「高温ガスの橋」が伸びている様子が浮かび上がります。その姿が、マフラーを付けた雪だるまのようにも見えます。
「NGC 2264」:宇宙のクリスマスツリー

いっかくじゅう座の方向に位置するNGC 2264は、散開星団(クリスマスツリー星団)と周囲の星雲を含む星形成領域です。地上から撮影された可視光画像でとらえた“枝”の中に、チャンドラのX線でとらえた若い星々が、ツリーの飾りのように散りばめられています。
「NGC 6357」「ピスミス24」:冬景色のような星形成領域

さそり座の方向に位置する散光星雲「NGC 6357」と、その内部にある若い星団「ピスミス24(Pismis 24)」をとらえた画像です。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の赤外線画像が描き出す立体感あるガスと塵の雲に、チャンドラのX線でとらえた若い星々が散りばめられ、冬の夜空を思わせる幻想的な光景になっています。
「M78」:梨の木のヤマウズラを思わせる反射星雲

オリオン座に位置する反射星雲「M78」を、ユークリッド宇宙望遠鏡の赤外線・可視光データと、チャンドラのX線データを組み合わせた画像です。M78は、宇宙空間に漂う細かな塵が周囲の星の光を散乱させて輝くことで見える星雲です。画像の一部が“鳥の横顔”のようにも見えることから、NASAは英語圏で親しまれているクリスマスキャロル「The Twelve Days of Christmas(クリスマスの12日間)」に登場する「梨の木のヤマウズラ(a partridge in a pear tree)」になぞらえています。
※…本記事で紹介した画像はいずれも、観測データを波長ごとに色分けして示した疑似カラー画像です。
編集/sorae編集部
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