Image: Raymond Wong / Gizmodo US

止まらないApple(アップル)の人材流出!

Appleから、次々と著名な幹部たちが離れていっています。ヒューマンインターフェースデザイン担当のAlan Dye氏が退社することになりました。Dye氏はApple Vision ProのvisionOSのインターフェースデザインを手掛け、さらにはありとあらゆるApple製品に「Liquid Glass」デザインを導入した人物。Dye氏はMeta(メタ)に移籍し、ハードウェア、ソフトウェア、AIを統合したインターフェースを手がける新しいデザインスタジオを率いることになるとブルームバーグは伝えています。直属の上司は最高技術責任者(CTO)のAndrew “Boz” Bosworth氏となる見込みです。

Dye氏の後任には1999年からAppleのインターフェースデザインに携わってきたデザイナー、Stephen Lemay氏が就任するとティム・クックCEOは明かしています。

相次ぐ重要幹部の離脱

Dye氏だけではなくAppleを離れていくのは、機械学習とAI戦略を統括するシニアバイスプレジデントのJohn Giannandrea氏。Siriの立て直しを任されていた人物ですが、失敗に終わっています。Giannandrea氏は、2026年春に退任する予定だと発表されています。

最近では、元最高執行責任者(COO)のJeff Williams氏もAppleを去っています。さらに、iPhone Airの開発に重要な役割を担ったデザイナー、Abidur Chowdhury氏もAI企業(社名は非公開)へ転職しています。

全体的に見ても、Appleはハードウェアとソフトウェアの両分野でデザインチームのメンバーを多く失っている状態なのは間違いありません。元最高デザイン責任者のジョニー・アイブ氏は2019年に退社し、自身のデザイン会社「LoveFrom」を設立。現在は、OpenAI向けの極秘AIデバイスを手がけているとされています。

アイブ氏の後任となったEvans Hankey氏も2023年にAppleを離れ、LoveFromへ移籍。LoveFromは、OpenAIのAIデバイス群開発のために、元Appleのデザイナーやエンジニアの引き抜きを堂々とやっている状況です。

潤沢な資金力で人材を引き抜くMeta

一方で、Dye氏の獲得はMetaにとって大きな勝利と言えそうです。マーク・ザッカーバーグ氏は、AppleやOpenAI、Microsoft(マイクロソフト)、Google(グーグル)などの競合企業から優秀な人材を引き抜くために、大金を惜しみなく投じてきています。

Metaはこれまで、スーパーインテリジェンス(超知能)の開発を目指してAI研究者を引き抜くことに資金を投入してきましたが、ザッカーバーグ氏はスマートグラスや、競争の激しいAI中心のウェアラブルデバイス分野でトップに立とうと執念を燃やしているようです。

今回の件はAppleにとって大きな痛手。ここ最近Appleではトップクラスの人材流出が続いていて、ブルームバーグのMark Gurman氏は、まだまだこれからも離脱は続くとの見方を示しています。Dye氏が手掛けたLiquid Glassは、文字が読みにくいと消費者や開発者から強い批判を浴びています。Liquid Glassはあまりに評判が悪いため、Appleはコントラストの悪さを生む液体のような効果を軽減するオプションを追加せざるを得なくなりました。

古参メンバー激減

現在65歳で早ければ来年にもCEOを退任する可能性があるティム・クック氏は、Dye氏の離脱は大きな問題とは捉えていないようで、「デザインはAppleの本質そのものです。現在も素晴らしいデザインチームが史上最も革新的な製品ラインナップに取り組んでいます」と述べています。クック氏の退任後は、ハードウェア部門トップのジョン・ターナス氏が次期CEOを引き継ぐのでは?と予想されています。

とはいえ、今のApple内部で一体何が起きているのかちょっと疑問ですよね。クック氏とソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のクレイグ・フェデリギ氏以外に、現在古参メンバーはどれくらい残っているんですかね? もしかするとAppleがまた「Think Different」を実現するためには、新しい顔ぶれが必要な時期なのかもしれません。

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