SNSで話題となったQRコードのみの時刻表

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《「スマホが無いと生きていけない社会」にしたいのでしょうね。芝居のチラシからも、どんどん地図が消えています》

 11月19日、俳優の辰巳琢郎がXにこう投稿した。辰巳は、あるユーザーが前日に投稿した内容をリポストする形でこのような苦言を呈したのだ。

 辰巳が引用した同ユーザーの投稿は、次のようなものだった。

《こういうスマホ至上主義に危機感があります。何をケチりたくてこんなことするんでしょうか。敢えて崩壊しやすいインフラに換えてしまった感が否めません。もっとアナログを大事にしないと》

 この書き込みに、横浜市を中心に走行する横浜市営地下鉄ブルーライン『上永谷』駅ホームの時刻表の写真が添えられていた。この時刻表にはQRコードしか載っておらず、これを読み取らなければ発着時刻などの運行情報が見られない仕様になっていた。

「同ユーザーによるポストは20日現時点で760万回を超えるインプレッションを獲得しています。そのリプライ欄には、《スマホを持っていない高齢者とかを無視していますね》《通信障害が出たら誰も時刻表を見られないって事ですね》《スマホを持っていない、忘れてきた、バッテリーない場合どうするの?》など、鉄道会社に対する批判が殺到。実に2000件近いコメントが寄せられています」(芸能記者)

 実際に本誌も上永谷駅のホームを確認したところ、やはり時刻表にはQRコードの表示のみ。さらにこれは上永谷駅だけのことではないという。

「横浜市営地下鉄は、あざみ野駅―湘南台駅を結ぶブルーラインと日吉駅―中山駅を結ぶグリーンラインの2路線で、11月1日からダイヤを変更しました。これに合わせて、全駅ホーム上の時刻表もQRコードに切り替えています。

 同市交通局運転課の担当者は、11月19日、『J-CASTニュース』の取材に、『QRコードにすることで、従来の時刻表以外に、電車の運行情報や列車の走行位置など、お客さまが知りたい情報を取れるように』と説明しています。間もなく発車する電車については、ホーム上の電光掲示板で『次の電車とその次の電車の時刻は表示している』そうで、スマホを持っていない高齢者などに対しては、駅の案内場でポケット時刻表を配布するなどしているそうです。

 とはいえ、初めて横浜市営地下鉄に乗った人はそんなことを知らないでしょうし、スマホの充電が切れていたら、そもそもQRコードを読み込むことすらできません。スマホに不慣れな高齢者は、さぞかし戸惑うに違いないでしょう」(芸能記者)

 辰巳は冒頭の投稿に続け、《今度の公演のチラシには、ちゃんと地図が載っています》と書き込み、そのチラシを張り付けている。近年は至るところで、「誰も取り残さない」というスローガンを見聞きするのだが――。