大きなターミナル駅によくある24時間営業の喫茶店がある深夜はどんな客がきて、どんな風に楽しんでいるのか?果敢に潜入!渾身のドキュメント!

多くの人がいて、ビツクリ公な夜

0時45分/編集・武内とふたりで入店。喫茶店『珈琲貴族エジンバラ』。24時間営業のお店である。 思い返せば20歳そこそこの40年ほど前。ディスコ帰り(懐かし単語)に始発までの時間潰しでお茶したのが深夜喫茶。

『珈琲貴族エジンバラ』まさに不夜城

それがディスコに行かなくなる、深夜営業の喫茶店以外に、まんが喫茶やネットカフェ、さらにはサウナと、始発まで過ごせる施設も多様化した今、「どんな感じなんすかね?」という武内の疑問を解決すべくやってきたワケである。

店内に仕切りはないものの、喫煙席と禁煙席に分かれていて、喫煙席を希望するが満員とのこと。「空いたならば御案内します」と、とりあえず禁煙席へ。

23〜6時は深夜料金ひとり200円が加算され、また3時間ごとに追加注文が必要と説明を受ける。いや、コーヒー1杯で深夜から朝まで居続けるのも申し訳ないと思っていたが、その罪悪感はこの説明で一気に解消する。

0時58分/ふたりともに注文したコーヒー「貴族ブレンド」(1100円)と武内注文の「トースト」(650円・飲み物とセットで150円引き)が届き、あらためて店内を見渡す。

『珈琲貴族エジンバラ』貴族ブレンド1100円、トースト650円(飲み物とセットで150円引き)

『珈琲貴族エジンバラ』貴族ブレンド1100円、トースト650円(飲み物とセットで150円引き) コーヒーはまろやかで◎

「飲酒後の顔の赤い客が多いんじゃないか?」と勝手に想像していたが、意外なことにシラフっぽい客がほとんどである。そして店内も驚くほどに静かなのである。ま、昔と違って飲み屋も朝までやってる時代なんで、酒好きの人は始発まで飲み屋にいるか……。

客はカップルが2割。グループ客3割。ひとり客が5割といったところ。そしてひとり客の半数近くがノートPCを広げている。トイレに行く時に、チラリとPC持参客のテーブルを見れば、資格試験の参考書を広げている客が数人。家よりも勉強がはかどるのか?

「オレも家よりも喫茶店の方が仕事はかどりますよ」武内までもそう言ってPCを広げると原稿を書き始めだした。

『珈琲貴族エジンバラ』

1時35分/トイレに行く途中、本棚があるので見れば、ハヤカワのミステリーやSFが大量に。そういえば店名のエジンバラってシャーロック・ホームズの作者・コナン・ドイルの出身地なんだけど、そこらが関係あるのだろうか?。

喫煙席が空いた

2時05分/喫煙席が空いたとのことで席を移動する。隣に若い男性3人組がやってきて、延々とパチンコの話をし始める。勉強してる人もいれば、こういう方々もいる。ま、もう酒は呑みたくないが、ちょっと会話はしていたいというグループは、ネットカフェではなくこういう深夜喫茶に来るのだろう。

3時15分/隣のグループのパチンコ話はますます盛り上がりをみせている。と思ったら、急に疲れたらしくバタバタとテーブルにつっぷして寝始める。

3時17分/寝はじめた隣の3人組が店員さんに「おやすみにならないでください」と注意を受け、あたふたと目を覚ます。『エジンバラ』で寝るのは禁止なのだ。

そういえば店内の照明は“深夜”というイメージからほど遠く、健康的なまでに明るい。居眠り防止の作戦かもしれない。

『珈琲貴族エジンバラ』睡眠防止か?明るい店内。本棚にはSFとミステリーがメインのものが大量に

3時30分/そろそろ入店から3時間なので、追加オーダーで、オレが「エスプレッソスタンダード/ダブル」(980円)。武内が「モカジャバ」(1200円)を注文。

「この時間に店を出る客がいるけど、一体どこに行くんだろ?」武内が不思議がる。単に飽きたんじゃない?だってこっちもそろそろ飽きてきた。

4時42分/トイレ帰りの武内が、「トイレがあまりにキレイすぎて水戸ビツクリ公!!」というダジャレを言う。光圀とビツクリをかけた前代未聞のオヤジギャグが、飽きてるわ、疲れてるわの脳に異様にハマる。

5時0分/ふたりで延々と「水戸ビツクリ公」と言い合っている間に始発の時間。ビツクリ公のみ記憶に残る4時間ちょい……なんじゃいそれ。

写真・文/カーツさとう

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…つづく「東京近郊の心が安らぐ喫茶店3選! 絶品のおやつから満腹ご飯まで」では、老舗の名店からモーニング、ランチなど食べ物が充実している喫茶店まで、ときめき溢れる喫茶店を実食レポートしています。