「スカイラインを諦めない」から4年… 日産がついに次期型を公言!巨額赤字の決算… 経営再建図り“NISSAN復活”なるか
2024年度決算の決算… 厳しい数字が並ぶが… ワクワクする話はあったのか
毎年5月になると自動車メーカーは決算を発表します。直近では「2025年3月期(2024年度決算)」の決算が各社から明かされています。
そうしたなかで、日産は2025年4月24日に「2024年度通期連結業績見通しの修正について」というリリースを発表していました。
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今回、5月13日に日産は「2024年度決算」を発表。果たしてどのような内容なのか。そしてワクワクする話題はあるのか。現地に赴いた自動車研究家 ・山本シンヤ氏が解説します。

決算と聞くと「投資家のためでしょ」、「我々には関係ない」と思う人がほとんどでしょう。
ただ、自動車産業は慈善事業ではなくビジネスであり、業績如何でやれる事/やれない事は大きく変わってきます。
よくSNSなどで「〇〇が復活すれば絶対に買うのに」、「なぜ〇〇を出さない?」、「あのメーカーはクルマ好きの気持ちが解っていない」と言った話で盛り上がります。
メーカーにその想いがあったとしても、業績が伴わなければ実現は難しい事も理解しなければダメです。
そんな中、日産が2025年3月期の決算を発表しました。
その実績は「販売台数334.6万台(前年比2.8%減:中国が厳しかった)」、「営業収益12兆6332億円(前年比0.4%減)」、「営業利益698億円(前年比87.7減)」となる減収減益で、最終的な損益は6708億円(前年比‐1兆975億円))と言う巨額の赤字となりました。
その要因は主力の北米市場での販売費(=インセンティブ)の増加や生産工場の資産価値の見直し、そしてインフレの影響だと言います。
2024年半期の決算で厳しい数字が出ていたのである程度の予測はしていたものの、実際に数字を目にしてしまうとかなり厳しい状態なのは明らかでしょう。
この結果を真摯に受け止め、経営再建計画「Re:Nissan」を発表。
その内容は「固定費と変動費で計5000億のコスト削減」、「人員を2万人削減」、「車両生産工場を17→10へ削減」などが明かされました。
社長兼CEOのイヴァン・エスピノーザ氏は「Re:Nissanはコスト削減、戦略の再定義、パートナーシップの強化を柱とした現実的な実行計画です」と語っています。
筆者(山本シンヤ)がリアルの場でこの再建計画を聞いて思ったのは、「無駄を無くす」「効率を上げる」と言った事が主で、モノづくり企業とって最も大切な「いい商品をつくる」と言う想いが感じられなかった事です。
日産にとっての「いいクルマ」ってなに? エスピノーザ新社長が答える!
クルマ屋は“いいクルマ”を提供することが最大の反撃なはずですが、そこはどうなのでしょうか。そこで質疑応答でその辺りについて聞いてみました。
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【筆者】
日産の復活に向けてのシナリオをいくつかお聞きしましたが、重要なのは「いい商品」だと思っています。ただ、開発体制刷新の話を聞くと効率論の話が多いのが気になりました。そこでお聞きしたいのが、社長にとって「いいクルマ」とは何でしょうか。その辺りを教えてください。
【エスピノーザ】
とても深いご質問です。何時間もお話できると思います。
今回の再建計画で大事な事は、日産の“心臓の鼓動”を取り戻すということです。
もちろん、台数と収益を重視した「コアモデル」もとても大切ですが、私は日産のDNAを体現するアイコニック「ハートビートモデル」、つまりワクワクするクルマを活用して皆さんを“笑顔”にすることも大事だと考えています。
日産とは多くのファンや愛好者がたくさんいるブランドですので、これを活用していかなければダメでしょう。
このようなクルマをより上手く開発してグローバルに提案していく必要があります。
弊社の企画担当者/デザイナー/エンジニアたちは高い能力がありますので、これらをフル活用していきます。
この強みこそが日産ブランドを強化し、お客様を来店に導くと思っています。
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今回の決算発表は上記の通りシリアスな内容だったため、冒頭から常に厳しい表情だったエスピノーザ氏ですが、この質問をした時に表情が少しほころんだのを筆者は見逃しませんでした。
更に以前はこのような質問をしてもクルマの事を語ってくれる日産のトップは少なかったですが、エスピノーザ氏の“パッション”を聞き、「これまでとはちょっと違うかも」と言う期待が少しですが生まれました。
もちろんパッションだけでは経営再建ができない事など重々承知していますが、パッションが無いとブランドは崩壊します。
日産が日産であるためにも、ここは守らなければいけない絶対領域でしょう。
なぜなら、再建できてもパッションが無い日産だったら、魅力はありませんので。
「日産自動車は決してスカイラインを諦めません」発言から4年… ついに次期型について言及
ちなみに今後の商品戦略を示すプレゼン資料の中でのハートビートモデルに部分には、パトロール/Hyper Punk(次期ジュークと噂される)/フェアレディZ/スカイライン/Hyper Tourer(次期エルグランドと噂される)が掲載されていました。
更にRe:Nissanでは開発スピードの短縮(リードモデル:37か月、後継モデル:30か月)を公言しました。
この取り組みで開発されるモデルの中に「新型スカイライン」の名前がありました。
以前、執行役副社長(当時)の星野朝子氏は日本経済新聞の「スカイライン開発中止/日産の象徴、開発に幕」と言う報道に対して「日産自動車は決してスカイラインを諦めません」と語った事はありました。

しかし、それ以降の動きに関してのアナウンスはありませんでしたが、今回ついに次期モデルの開発が具体的に進められている事が明らかになりました。
セダンなのか、新たな価値を付加したモデルなのか、電動車なのか、内燃機関なのか。
詳細は全く分かりませんが、そちらも期待したいと思います。頑張れ、日産。
