「期待しないほうがいいと思う」…元巨人・陽岱鋼「現役続行はほぼ絶望的も」期待される「栄光の未来」
プロ野球12球団合同トライアウトが行われてから約1ヵ月。
日本ハムや巨人で活躍し盗塁王やゴールデングラブ賞を獲得した男の来季の所属先は、いまだに明らかになっていない。プロ通算1164安打、105本塁打をはなっている陽岱鋼(37)だ。現役続行を希望しているが、かなり厳しい状況だという。
「かつては俊足好打でならしましたが、今季所属したプロの二軍球団・オイシックス新潟では打率.232、盗塁は0です。30代後半となり衰えは隠せないでしょう。陽は’16年にFAで日ハムから巨人へ移籍して以降、長らく低迷しています。陽が巨人で100試合以上に出場したのは、’19年のシーズンだけでしたから。
’21年に巨人を退団してからは、渡米し独立リーグへ加入。冬場にはオーストラリアのウィンターリーグにも参加しました。しかし全盛期の面影はありません。要因はケガの多さにあります。巨人に移籍してから、太モモを痛めるなどケガが常態化してしまった。満足に走れる状態ではないです。現役続行はほぼ絶望的でしょう」(スポーツ紙担当記者)
台湾のレジェンド
独立リーグや海外など選択肢はある。しかし、プロ野球にこだわれば獲得に名乗りをあげる球団は皆無だろう。
冒頭で紹介した合同トライアウト後、報道陣に対し「いろいろと経験させてもらった。(獲得を希望する球団からの連絡を)待つのは楽しみもあるが期待しないほうがいいと思う」と語っていた陽。このまま、寂しくユニフォームを脱ぐことになるのだろうか。
「いやいや。『栄光の未来』は期待できますよ。確かに現役続行は難しいでしょう。しかし母国・台湾で、日本での実績十分な指導者として迎えられる可能性は十分あります。陽は小学生時代から母国のナショナルチームに所属し日本でプレーする、台湾のスーパースターですから。
11月に行われたWBSCプレミア12で、台湾が優勝したのは記憶に新しいでしょう。台湾では日本に追いつき追い越せという機運が高まっています。’26年3月に行われるWBCでは、日本を破って念願の優勝を果たそうと意気込んでいる。日本での実績十分な台湾のレジェンド・陽がナショナルチームを率い、決勝で日本と対戦するかもしれないんです」(同前)
高校(福岡第一)時代から日本でプレーした陽が、台湾代表のユニフォームを着て第二の母国に挑む日が現実味をおびてきた。