やはりドル買い意欲は根強いようだ。この日発表の米雇用統計は失業率が4.2%に上昇したことから、為替市場はドル売りで反応した。本日の米雇用統計は、市場に今月のFOMCでの0.25%の利下げ期待を確実視させたようだ。しかし、売り一巡後は急速に買い戻しが入っている。ドル円は円の動きが作用しそうでもないが、ユーロドルやポンドドルは明確にその動きが出ている。

 市場の来年のドル高期待を改めて認識させられる動きではあるが、一部からは、ドルは上昇する可能性があるが、一本調子ではないとの見方も出ている。2025年はドル高が進行する可能性が高いが、年初には一時的にドル安が進む可能性もあるという。

 市場の予想よりも早い段階でFRBが利下げに踏み切る可能性、そしてトランプ氏の財政政策に対する不透明感などを理由に挙げている。

 ただし、トランプ氏の2期目における財政および関税措置の範囲が明確になった時点で、ドルは再び上昇に転じるとも指摘。また、市場が財政刺激策の長期的な影響とその持続可能性を考慮するまで、ドルはこの先1、2年程度は強含みで推移する可能性が高いととも付け加えた。

USD/JPY 149.85 EUR/USD 1.0570 GBP/USD 1.2749

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美