「イラっときた」ミスから強気の“壁ドン”パットも 渋野日向子が終盤2バーディでナイスカムバック
前年覇者として5カ月ぶりに臨んだ国内ツアー戦。2オーバーで終えた初日のラウンド後、「あすのまくりが必要」と話していた渋野日向子が意地を見せた。トータル3オーバーと予選落ちの危機に瀕していた終盤6番から、2つのバーディを奪いカムバック。28位タイで決勝ラウンドにたどり着いた。
「バーディのあとのボギーが…。きのうもだし、きょうも前半にやってしまった」。裏街道からのスタート。その最初の10番で、アプローチから寄らず入らずのボギーを叩くと、この言葉通り一進一退の展開が続いた。15番パー3でピン奥2.5メートルからのバーディパットを沈め笑顔を見せたが、続く16番パー5でバンカーからの4打目を5メートルと寄せきれずボギーとし、すぐにその表情が曇る。 「あまりいい内容とは思えない。ミスも多かったし嫌な感じだった」となかなか波に乗れない。
チャンスホールの1番パー5ではバーディを奪い、トータル2オーバーに。しかし、その状況で渋野が「イラっときた」と振り返った5番を迎える。この怒りの根源は、残り132ヤードから7番アイアンで打ったセカンドショット。これが右に出ると、ラフからグリーン脇のバンカーにこぼれ落ちた。さらに拍車をかけるように、1.5メートルまで寄せながらパーパットを外す。ギャラリーからもため息がもれた。
しかし、そんなため息をかき消すような見せ場を、ここから作った。直後の6番では、下り2メートルのパットを打ち切る“壁ドン”パットで1つ戻した。ここでは、「上りのラインから、下りの返しのパットを残したくないという怖さもあって、なかなか打ち切れていなかった」とショートする場面も目立った2日間がウソのような強気が顔をのぞかせた。さらに2年前にホールインワンを奪った8番パー3では、7メートルをねじ込む。「1オーバーなら(予選通過は)大丈夫かな」と意識したこのホールで、今度は大歓声を引き出した。
初日を終え課題に挙げていた「引っかけるショット」が出なかったのは好感触。ただ、右に出たことで「いらだちがあった」と悔しさを露わにした18番のセカンドなど、手応えのあるショットをそろえられたかというと、まだ満足には遠く及ばない。13ホールでフェアウェイをとらえたドライバーは、引き続きしっかりと振れているだけに、やはり2打目以降が完全復調へのカギを握っている。
それでも、「悔しいところはかなりあるけど、半分以上はうれしさ」と3日間戦えることにまずは一安心。最後の18ホールでは、次につながる一打を増やしていきたい。「きのうほど緊張感はなかったけど、魅せなきゃいけないとか、バーディを獲らないといけないという思いはちょっとあった」と、ついてきてくれる大ギャラリーへの思いも強い。苦しいなかでも笑顔が絶えない「楽しい」ラウンドを、納得のいく形で終えたい。(文・間宮輝憲)
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