ご当地ナンバーとは

自動車に取り付けられるナンバープレートで表示される地域名は、その車両を使用する本拠ごとに異なっていて、以前はその本拠ごとに該当する運輸支局および自動車検査登録事務所の所在地が表示されていました。

しかし、2006年から一部の自治体で『ご当地ナンバー』の導入がはじまり、導入されている自治体の地域を車両の使用本拠とする場合は、運輸支局および自動車検査登録事務所の所在地ではなくそれぞれで指定された地域名がナンバープレートで表示されるようになっています。

東京都内であれば、これまではそれぞれの運輸支局および自動車検査登録事務所の所在地にちなんだ『品川』『練馬』『足立』『多摩』『八王子』の5つが表示されていましたが、現在は『世田谷』『杉並』『板橋』『江東』『葛飾』がご当地ナンバーとして追加されており、それぞれの区を使用の本拠として登録している場合は該当する地域名を表示したナンバープレートを利用可能です。

全国46の地域でこのご当地ナンバーは導入されており、『富士山』のご当地ナンバーは静岡県と山梨県の一部地域で県を跨いで利用されています。

自治体がご当地ナンバーを導入する理由の多くは、「地名を掲げた車が全国を走ることで知名度を上げたい」というものです。実際に、地域創生のひとつとして、ご当地ナンバー導入を希望する自治体は少なくありません。

ご当地ナンバーが好きな人の気持ち

©photop5/stock.adobe.com

ご当地ナンバーは地域おこしや観光客誘致を目的に実施する地域が多く、地域創生としてご当地ナンバーの導入を希望する自治体は少なくないようです。

そんなご当地ナンバーについて好意的に思っている人や、気に入って使用している人をSNSで探してみたところ、以下のような意見がありました。

■地域のブランドの魅力がある

前述の『富士山』のナンバーは、日本一の山である富士山が表示されているだけあって、うらやましいと思う方は少なくないようです。

富士山にちなんで、標高をあらわす数字『3776』や、ふ(2)じ(2)さん(3)をあらわす『223』の数字を選ぶ人も多く、県外でこのナンバープレートの車を見かけた人が「3776の富士山ナンバーの車がいた!」とSNSで投稿するなど、注目されやすいナンバーになっています。

また、トヨタのお膝元である愛知県豊田市のご当地ナンバー『豊田』は、トヨタの車に乗る人なら思わずニヤリとしてしまうもの。トヨタ以外のメーカーの車でも、ネタとして楽しんでいる方もいるようです。

■地元愛が深まる

もともとの、運輸支局および自動車検査登録事務所の所在地にちなむ地域名よりも限定的な地域名となるため、地元愛が強い方はご当地ナンバーの導入を喜んだようです。

また、元の地域名が気に入っていなかったという方の、ご当地ナンバーの導入で地域名を変えられてよかったといった意見も見られました。

ご当地ナンバーが嫌いな人の気持ち

@naka/stock.adobe.com

ご当地ナンバーを気に入っている人がいる一方で、反対にご当地ナンバーを不要、または気に入らないと思っている人もいるようです。

ご当地ナンバーに否定的な意見としては、以下のようなものがありました。

■居住地の特定につながる

前述のとおり、運輸支局および自動車検査登録事務所の所在地にちなむ地域名よりも限定的な地域名となるため、居住地の特定が容易になってしまいます。

例えば、もともとは東京運輸支局が管轄となる特別区8区と島しょ部が該当する『品川』ナンバーだった世田谷区は、ご当地ナンバーの導入で『世田谷』と表示されるようになりました。

プライバシーの侵害にあたるとして、世田谷区では実際に訴訟問題にも発展。ご当地ナンバー導入を反対する意見もあったようです。

■地域振興にはならない

地域創生を目的に導入されるご当地ナンバーですが、「ご当地ナンバーを見たいという理由でその地域に観光客を誘致できるとは言えず、その地域の住民の自己満足でしかない」という意見も見られました。

また、ご当地ナンバーの車があおり運転などでニュースに取り沙汰されればその地域全体が悪く言われるといった、マイナスイメージの拡大を心配している方もいるようです。