「なんかモヤモヤする」を放置していると、ある日仕事に行けなくなる
※本稿は、汐街コナ『仕事がしんどくてヤバいと思ったら』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。
■「過労死」しなくても、心の病で人生は大きく狂う



■誰でも「心身が壊れる」ことはある
同僚や友人など、身近な人で「心身が壊れた」というようなことを聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。この「心を壊す」ということは、その恐ろしさを知らなければリスクとしてとらえにくいでしょう。
過労死や過労自死については、「いくらなんでも私は死にはしないよ」と思い、無理を続けてしまう人もいると思います。
でも、死までいかずとも、その前段階で人生が壊れてしまうことがあります。それが「心を壊す」であり、思っているより簡単に陥ってしまいます。
近年ではうつの原因についても研究が進み、決して「性格の問題」や「気の持ちよう」といったことではないことも判明してきています。
身体の怪我と同じで、「限度を超えた負荷をかけられると、誰でもなってしまう」ものでもあります。「心が弱い人がなる」わけでは決してないのです。
一度なってしまうと完治が難しく、再発しやすいのも特徴といわれています。最悪のケースは自死かもしれません。しかし、そこまでいかなくとも、10年単位で社会復帰が難しくなることもあるようです。「心のガン」などといわれることもありますが、とても恐ろしいことなのです。
仕事が大切な人ほど、自分も大切に扱い、長く働き続けられる努力をするべきだと思います。
■心の傷につける「お薬」を用意しておこう


■ささいな心の状態も無視せず、手当する
心は目に見えませんので、まず「ダメージを自覚する」のが大切だと思います。
「なんかもやもやする」「気分が晴れない」といった、ささいな心の状態も無視せず、「ああ、今ダメージを受けているんだなあ」と受け止め、ちゃんと手当てします。

「軽傷」でも、なおる間もなく連続すれば、重傷になりますので、意識してすぐなおすのが大事です。
漫画では「薬」と表現しましたが、とにかく「自分を大事にしてあげる」「自分が好きなことをやらせてあげる」のが良いと思います。
身体の傷も、傷口は大切に扱いますよね。それと同じです。
しかし、重傷の場合は、それでは追いつかないこともあると思います。
全治1カ月、あるいはそれ以上の傷を、バンソーコですぐになおそうとしても無理があります。
自分ではどうにもならない、体調不良も出てきた、何カ月も気持ちが上向きにならない場合には、お医者様の力を借りるのが一番良いと思います。
また、なおる間もなく傷を受け続ける環境にいるなら、環境を変えることを真剣に考えても良いかもしれません。
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汐街 コナ(しおまち・こな)
イラストレーター、漫画家
広告制作会社のグラフィックデザイナーを経て漫画・イラストの活動を開始。現在は、装幀画・挿絵・ゲームキャラクターのイラスト等を手がけている。デザイナー時代に過労自殺しかけた経験を描いた著書『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)』(あさ出版)が12万部のベストセラーに。
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(イラストレーター、漫画家 汐街 コナ)
