顔面肘打ちで一発退場となったフランスのバハマヒナ【写真:Getty Images】

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退場選手のプレーを揶揄する写真が波紋、WR「事実を確認している最中」

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で20日に行われた準々決勝で世界ランク3位・ウェールズが同8位・フランスを20-19で下し、4強入り。この試合でフランスのバハマヒナが相手に“顔面肘打ち”を食らわせ、一発退場となったが、レッドカードを宣告した主審が試合後にウェールズファンと一緒に“肘打ちポーズ”をしたとされる写真を海外記者が公開。波紋を広げていたが、英公共放送「BBC」も報道し、国際統括団体のワールドラグビー(WR)が調査に乗り出すことを伝えている。

 1枚の写真の波紋は大きくなるばかりだ。フランス放送局「Le Figaro」のアルノー・コーディ記者が自身のツイッターで公開したのは、赤のウェールズジャージをまとった一団。その中心で一人、黒のポロシャツを着た男性が右肘を上げ、隣のウェールズファンの顎に当てるようなポーズ。表情は笑顔だったが、この人こそ試合を裁いた南アフリカ人のジャコ・ヘイパー主審だという。

 ポーズは後半9分にフランスのバハマヒナがウェールズ選手の顔面に食らわせた肘打ちを揶揄しているものに見える。海外メディアはこの写真がフランスファンを怒らせることになったと紹介し、ネット上で「この男は恥そのものだ」「この写真が彼をラグビーW杯から追い出してくれることを願うばかり」「恥ずべきパフォーマンス」などと波紋を呼んでいることを伝えていた。

 しかし、事態は拡大へ。BBC公式ツイッターは「南アフリカ人のジャコ・ヘイパー主審がウェールズファンとの写真で、退場処分となったフランスのバハマヒナを真似ているように映る行動に関して、ワールドラグビーが調査に乗り出している」と報道。国際統括団体のWRが今回の一件について調査に入ったとし、さらに公式サイトでは関係者のコメントも掲載している。

 フランスラグビー協会のシモン副会長は「この写真がもし事実であるならショッキングだ。説明する必要性があるだろう」と指摘。ワールドラグビー側は写真を認識していることを明かした上で「事実を確認している最中なので、これ以上のコメントは控えさせてもらう」とした。今大会は準決勝、3位決定戦、決勝と4試合が残されているが、ヘイパー主審が笛を吹くことはあるのか。(THE ANSWER編集部)