意外!「クレーム対応」の最後に絶対言ってはいけない言葉 これで怒りを笑顔に変える

写真拡大 (全3枚)

サービス業をはじめ、お客さんと接する仕事につきものなのが「クレーム」だ。どうすれば相手の怒りを笑顔に変えることができるのか、頭を悩ませている人も多いだろう。著書『超一流のクレーム対応』で知られる、人気クレーム・コンサルタントの谷厚志氏によれば、クレーム対応の最後に「お詫びの言葉」を言ってはいけないそう。お詫びの言葉に代わる、「魔法の言葉」を教えてくれた。

最後は「お礼の言葉」で締める

クレーム対応の最後に投げかける「魔法の言葉」、つまり、どうやってクレーム対応をクロージングするのかも重要です。

Photo by iStock

最後に投げかける魔法の言葉を解説する前に、クレーム対応の最後に絶対言ってはいけない言葉を先に触れておきます。

それは、「お詫びの言葉」です。

そうなのです! クレーム対応の最後で、「このたびは申し訳ございませんでした!」などと言ってお客様を帰らせたり、電話を切ったりするのはアウト(NG)な対応です。

実は、クレーム対応の最後は「お礼の言葉」で終わるのが良いのです(「解決策のない場合」を除く)。

「このたびは、私どもの至らない点を教えていただき、ありがとうございました」

「ご指摘を賜り、気づくことができました。ありがとうございました」

「お知らせ下さり、本当にありがとうございます」

私はこのようなお礼の言葉を、次のように少しアレンジして使っていました。

「ほかのお客様にも同じように嫌なお気持ちを与えていたのではないかと気づくことができました。このたびは、ご指摘いただき、誠にありがとうございます」

「貴重なご意見を頂戴しました」という言葉を使っている企業が少なくありませんが、20年前から使い古されたクレーム対応の常套句ですので、個人的にはクレーム対応の最後の言葉にはおススメしません。ぜひ、クロージング時に使う「お礼の言葉」も自分でアレンジして磨き上げて下さい。

「ありがとう」3回の法則

そもそも、どうしてクレーム対応を、お詫びではなく、お礼の言葉で終わるのか?

Photo by iStock

それは、お詫びで終わると、クレームを言ってきたお客様を最初から最後までクレーマー扱いすることになるからです。

お客様のなかには、少し感情的になってしまったことを後悔しているお客様が少なくありません。にもかかわらず、お客様はなぜクレームを言ったのか?

そうです。皆さんの会社の商品やサービスをまた使いたかったからクレームを言うのです。「ここを改善してくれたら、また使いますよ」と教えてくれているのです。

だから、クレーム対応の最後に、お詫びの言葉ではなく、お礼の言葉、感謝の言葉を投げかければ、クレームを言ってきたお客様を、アドバイスしてくれる有難いお客様に変えることができるのです。

クレームを言ってくれたお客様に、感謝と敬意を表す言葉でクレーム対応を締めくくることを意識して下さい。

一流のクレーム対応を実践するには、解決策提示前の了承を得たときの「ありがとうございます」、解決策の了承を得たときの「ありがとうございます」、そして感謝の言葉でクロージングするときの「ありがとうございます」というように、感謝の気持ちを伝える言葉(お礼の言葉)を3回、お客様に投げかけるように心がけて下さい。

そうすれば、クレームを言ってきたお客様はファンになってくれて、良い口コミを広げてくれるようになります。

クレーム客を「ファン」にする

クレームを言ってきたお客様のなかには、クレームを言ったことを後悔しているお客様が多いと述べましたが、この話をある講演でお伝えしたところ、受講いただいた地方の建設会社の社長さんから次のような話を聴きました。

Photo by iStock

その社長さんは長野県の山間部にお住まいで、あるとき、地元に唯一ある郵便局の女性局員の対応に少し腹を立てて、「なんだ! その対応は!!」と声を荒げたようです。

とはいえ、それほど感情的になっていたわけではなかったそうですが、この社長さんが元々柔道家で体が大きく顔つきも優しい感じとは言えない、かなり迫力のある方ということもあり、女性局員が涙目になって「申し訳ありません」とお詫びの言葉を繰り返したそうです。

周囲からは、顔の怖いオジさんが女性局員をイジメているとしか見えない状況──。そこに割り込んで出てきた責任者らしき局長も震えながら、「も、申し訳ございません」と土下座するような勢いで謝ってきたので、社長さんは「もういい」と言って、そそくさと逃げるように郵便局を出ざるをえなかったそうです。

「あんなビビられて、クレーマー扱いされたら、行きづらくてしょうがない。しばらくは、面倒だけど隣町の郵便局へ行くしかありません」と苦笑いされていました。

このエピソードからも、クレーム対応は、お詫びの言葉で終わるのではなく、お礼の言葉で終わるほうが良いと言えます。

あなたもお客様の立場になってみると、「教えていただいてありがとうございます」などと感謝の言葉を投げかけられると、「クレームを言って良かった」「わかってもらえた」「次も使おう」と思うはずです。

これこそが、クレーム対応の目指すべきゴールなのです。

「魔法の言葉」をうまく使いこなして、クレーム客をファンに変えましょう!