河粼秋子氏の狩猟小説。そう聞いただけで、いても立ってもいられなくなるのは私だけだろうか。明治の北海道を舞台に、猟師と熊との闘いを描いた直木賞受賞作『ともぐい』(新潮社)を読んだ時のことを忘れられない。経験したことはないはずなのに、土と血の匂い、痛くなるような空気の冷たさの中に身を置いているような感覚が確かにあった。今度の舞台は現代である。主人公は、若い女性の新米ハンターだ。彼女の選択を