私費で野球練習場を建設した日置さん=5月16日、藤沢市用田

 藤沢市用田の高台に私費を投じて整備した野球練習場が完成した。全国的に練習場が不足する中、綾瀬市で土木工事会社を営む日置清勝さん(61)が地域貢献の一環として、土地を用意して自社で工事を担った。現在は大和市の中学生硬式野球チームが使用しており、ゆくゆくは試合もできるようグラウンドの拡張工事を進めている。日置さんは「子どもたちが笑顔でいてくれたらそれでいい。伸び伸び練習や試合をしてほしい」と目を細める。

 野球場は小田急線長後駅から西に約5キロの高台にあり、3月に完成した。敷地約5600平方メートルで、周囲は高さ2メートルのフェンスで覆われている。場内には同チームの保護者から譲り受けた椅子と机を設置し、約20台分の駐車場も備える。

 日置さんが野球練習場を造るのは大和市、綾瀬市に続き3カ所目。野球チームの監督を務めていた友人から「練習する場所に困っている」という相談を受けた日置さん。「これまで人にたくさん迷惑をかけてきた。地域や社会への貢献として、子どもたちのためになることをしたい」と練習場整備に乗り出した。

 今回の藤沢の練習場整備は2024年春からスタート。用地は以前から所有していた土地に加え、新たに隣接地を約5千万円で購入して用意した。昨年3月から自社のショベルカーやダンプカーを使って土地を平らにする造成作業に取りかかり、配水管の設置工事も経て出来上がった。

 練習場は現在、土・日曜を中心に中学生硬式野球チーム「大和リトルシニア」が使用している。5月16日にはナインが打撃や守備の練習を実施。中学3年のキャッチャー里村太陽さん(14)は「グラウンドが広いので球を遠くまで投げることができ、外野へのノックも受けられる。感謝している」と話す。同チームの野村博宣会長は「この周辺に硬式野球の練習グラウンドはない。メイン球場として使っていきたい」と見据える。

 日置さんはたびたび同チームの練習見学に訪れており、選手から元気よくあいさつされた際に「造って良かった」と感じるという。今後は試合に対応させるため、グラウンドの拡張工事やバッティングケージの設置作業を進め、27年末ごろの完了を目指している。日置さんは「半分やり切ったので後はもう半分。サッカーやゲートボール、散歩など地域の人が訪れる場所にもなってほしい」と願いを込める。練習場の利用申し込みなど問い合わせは、日置さんが代表取締役を務める日竜興業電話0467(70)2200。